告白
美瑠の前に新しいネクタイを着けた正輝が現れた。
「加藤さん。おはようございます。ネクタイ変えたんですね。」
「白間さん。おはようございます。この間、僕の誕生日に山本さんがプレゼントって言ってくれたんだ。」
(凄く嬉しそう。・・そうだ!)「加藤さんってさや姉のこと、異性として好きなんですか?」
「え?・・好きやで。世界中の誰よりも。けど、今は我慢のときやと思ってんねん。」
「そうなんですね。でも、なんで教えてくれたんですか?」
「なんでやろな?よぅ解からん。」
「応援していて、良いですか?」
「かまへんよ。」
美瑠は、彩と正輝の応援に回ることにした。
夏、光圀が博多からやってきて、指原莉乃が意中の人であると気付かされるのは別の話。
◎
今日は彩の卒業公演があった。そのバックステージにて、正輝は彩を待っていた。
「彩。お疲れ様。・・僕と結婚してほしい。」
「ちょっ、おい。」
彩がうろたえるのも無理はない。他のメンバーも回りにいる中で、正輝は指輪を出して、まっすぐ彩を見て、プロポーズしているのだ。
「アホ。順番とか雰囲気ないんかい。」
「あんなデカイ会場で名指ししたアイドルに言われたくないな。」
「あたしでえぇんか?」
「彩以外、嫌や。」
メンバー、スタッフ公認のバカップルな二人はこんな風に結婚していった。
◎
ここは二人の部屋。正輝と彩は抱き合っている。
「彩。僕に思い出せる幼少期の記憶はないけど、彩と出会ったあの日からの記憶、思い出は全部覚えているよ。これからも増やしていこうな。」
「嫌や。・・私の旦那になるんやったら、人数増えてもえぇんやないか?」
「しばらくは二人やんか。」
正輝は彩に噛み付くようなキスをし、加藤家の思い出作り人員が一年後に増えていく行為に走った。