ガールズトーク
光圀と莉乃の懐妊並び結婚は記者達には納得されたが、ネット上では納得しない人がいたという。
そんなある日のことだった。
「光圀。今日、仕事だよね?」
「チームTツーの公演だから、いつもの時間に帰ることになりそうだけど・・・。」
「共同生活時代のメンバーがこの家に久しぶりに来たいって。」
「もしかして、今日?茶菓子なんて無いぞ。」
「あの子達に御菓子持参でって言ってあるわよ。」
「莉乃。寝室には入れるなよ。」
「分かっているわよ。」
光圀が出勤して一時間も経たない内に訪問者達はやってきた。
「只今。」
「ちょっと皆、ここは光圀と私の家よ。」
「お邪魔します。」
共同生活時代のメンバーということは、やってきたメンバーは兒玉遥、本村碧唯、宮脇咲良、朝長美桜、田島芽瑠の五人である。
「ねぇ、さっしー。結婚式しないって本当?」
「あ、うん。ウェディングドレス着て写真撮って、家の両親に送る位はするけどね。」
「さっしーはそれで良いの?」
「まぁ、私の人脈すごいから、呼んでも全員来れないし、・・・」
「さっしー。大塚さんのこと好きになったのは、さっしーだけじゃないんだよ。」
「そう言われても、言い出しっぺは光圀だから・・・。」
「だって、ちーちゃん。」
「さっしーに変わって。」
「はいはい。さっしー。ちーちゃん。」
「もしもし。」
「さっしー。大塚さんを結婚式場に連れ出す方法を思いついたんだけど、乗る気はある?」
「話によるかな。」
「まず、会場はHKT劇場を改造して、メンバーは制服衣装、スタッフさんはスーツ。まどちゃんにピアノを弾いてもらって雰囲気を作って。大塚さんは尾崎さんとさっしーに頭が上がらない人だから、尾崎さんの協力がいるけど、そこは任せるね。大塚さん本人は睡眠薬、クロロホルムあたりで眠らせて、その内にタキシード着せちゃえば、こっちのものよ。」
「ありがとう。キャ、ちーちゃん。」
「頑張ってね。さっしー。」
電話は切れ、莉乃達の作戦が動き出すのだった。
その頃、光圀は?
「すみません。結婚指輪ってどのように買ったら、選んだら良いのでしょうか?」
指輪屋で手こずっていたという。