06
背後から敏感な部分を握られ、私は膝から崩れそうだった。顔が火傷しそうなほど熱い。男性器は天を向くようにして勃起している。
「ねぇ、ゆっかーはこれ剥いたことある?」
剥く? 何を? 私は意味を理解出来なかった。無言でかぶりを振ると、こちらもまた熱を帯びたねるちゃんの手がシュルシュルっと男性器を上から下へと擦った。
ゾクゾクとした快楽の中に、恐怖心が入り混じっている。これから何をされるのだと、目が離せなかった。
「本当はお風呂で剥くのがいいらしいけど」
言うや否や、“剥かれる”のが分かった。男性器の皮が根元に向かって下げられた瞬間、痛みを覚えた。
「痛い! ねるちゃん痛いよ!」
かさぶたを剥いだ痛みとはまるで違う。日焼けした後の肌にシャワーを浴びたような痛みだ。
「我慢して。ゆっかーは大人なのに、こんな子供ちんちんしてたらダメでしょ。私が大人にしてあげる」
大人って、なんだ。苦痛に耐えることが大人なのか。先ほどまでの痛みは快楽も交じっていた。しかし今度の痛みは、純粋な苦痛だけだった。
「痛いよ。ねぇ、もう止めて。壊れちゃう」
ドリルのような男性器の先端から、ピンク色の何かが顔を覗かせていた。縦に皺が何本か入った親指のようなそれは、白い垢のような物まで付着している。
「うーん。これ以上進まないなぁ。やっぱりお風呂に入るしかないのかな。じゃあ、とりあえずお風呂に入ろうよ。ほらほら。洋服を脱いで」
拒否権なんてなかった。背後から熱がスッと離れていくと、私はまだピリピリする男性器に刺激を与えないように着ている服を脱いだ。
「おかしいよね。身体つきは女の子そのものなのに、一つだけ間違ったものが付いてるなんて」
「あん」
ピンと男性器を指で弾かれ、私はまた情けない声を上げてしまった。ただでさえ気心知れているとはいえ、メンバーの前で裸になるのは恥ずかしいのに、勃起した男性器まで見られるなんて。
彼女の下着で自慰をしようとした自分も悪いが、私は運の無さを呪った。
浴室へ入ると、まだ湯上りのにおいを残していた。浴槽へ入らされると、シャワーをかけられた。
「温度はどう?」
「うん。ちょうどいいよ」
適度な温かさを持ったシャワーの水が足元からふくらはぎ、太ももへと移動していく。首から下まで浴びると、ポンプ式の容器から液体をピュッピュとかけられた。
「えへへ。前から思ってたけど、こういうボトルって射精するみたいだよね」
ねるちゃんは射精の瞬間を見たことがあるようだ。こんなにも可愛らしいのだから、彼氏がいたのだろう。
彼とは何回ぐらいセックスをしたのだろう。裸のまま無邪気に私へボディソープをかける姿を見ていると、萎えかけていた男性器が再び隆起し始めた。