06
切なげな吐息がぶつかり合う。未央奈の猫のようなキリっとした目が、妖艶な目に変わっている。ズボンの中のペニスがゆっくりと膨張を始めた。
「ふふっ。大きくなってきた」
ジッパーを下ろす音が聞こえる。圭介は人形のようにされるがままになっている。
和也の言った通りだ。溢れ出る性欲を運動で発散させていると言っていたが、まさかその通りだったとは。同級生の変わり果てた姿に、圭介の胸の高鳴りは自分でも音を聞き取れるほどに高鳴った。
「へえ。意外といいもの、持ってるじゃない」
未央奈のスベスベとした手がペニスに触れる。日々運動で汗を流しているせいか、彼女の手は温かかった。
「ね、このオチンチンどうしてほしい? 手? それとも口?」
同い年でありながら、アダルトビデオに出演する女のような言葉遣いだった。もしかして、いつも援助交際でもしているのだろうか。
「……本当にいいの?」
どんな形であれ、チャンスは巡ってきたのだ。もしかしたら今度こそ、童貞を卒業できるチャンスなのかもしれない。圭介は未央奈の目を見つめて言った。吸い込まれてしまいそうな目だった。
「夢でも見ているんじゃないかって思ってるんでしょ」
妖しく濡れた目を細めたかと思えば、ペニスに甘い快楽の波が訪れた。視線を落とすまでもなくわかった。スベスベとした未央奈の手がペニスを愛撫し始めたのだ。
「ああ……ほ、堀さん……」
接点のない同級生にペニスを愛撫され、圭介は情けない声を上げた。
「気持ちよさそうな声。もっと聞かせて」
耳元で甘く囁かれ、未央奈の手のスピードが上がった。自慰をしているときとは反対方向から愛撫されるだけで、また違った気持ちよさがある。
まして相手がいるのだ。どんなテンポでされるのか、どんな強弱でされるのか。
未央奈の手は巧みに圭介の弱い部分を攻めてくる。圭介は小さく声を漏らしながら、されるがままになっていた。
「先っぽからクチュクチュし始めているよ。エッチだなぁ」
「そ、そんなことを言われても……」
腰を引かせながら、圭介はいつ射精してもおかしくなかった。カウパーは壊れた蛇口のように漏れ出している。
「いつでも出していいよ。未央奈、精子がビューって飛ぶとこ、見たいなぁ」
耳元で囁かれると、圭介の産毛が逆立った。と、一気に下腹部から快楽の波が押し寄せた。
「も、もうイっちゃいそうです」
「いいよ。ビューって。ビューって出してみて」
小さな子に小便をさせるように、射精を促す未央奈。笑顔を見せたまま、手だけを更に早く動かした。
「うっ」
圭介のペニスがドクンと脈打つと、白濁の液体を未央奈の手の中に放った。