05
一度入ったスイッチは止められない。もうどうにでもなれと、圭介は伊織の膣を指で掻き回す。
「あああああそんなにされたらイっちゃいます!」
グチュグチュと音を立てる女性器。圭介は伊織の耳元で低く囁いた。
「イケよ。見ててやるから」
その言葉が合図のように、伊織はビクンと身体を弾ませると、圭介の手から溢れ出た滴がボタボタと床に落ちた。
「挿れるぞ」
余韻に浸らせる暇はないといわんばかりに、伊織を壁に手をつかせると熱くたぎるペニスをぐっしょりと濡れた女性器へと挿入した。避妊具を付けていないペニスは何の抵抗もなく、ヌルリと入った。
「ああああそんな殺生な。イったばかりなのに」
「俺よりも先にイった罰だ」
罰を受けていたのは自分であることを忘れたかのように、圭介は抽送を始めた。伊織の中は潤滑油に溢れ、ピストンをするだけでヌチャヌチャと音がした。
「どうだ。待ちわびていたチンコの味は」
廃墟だということもあり、圭介の声は大きかった。誰かに見られるかもしれないという不安がまた興奮剤のように働いた。
「ああっいいですぅ! 最高です!」
ペニスを打ち付けるというよりは、身体ごと打ち付けるイメージだった。壁がなければ華奢な伊織の身体が吹き飛んでしまうほどの勢いで圭介は打ち付ける。
「ん? 今何か音がしなかったか」
圭介の言葉に伊織は顔を青くした。
「え? そんなはずは……」
廃墟でたまにヤンキーの溜まり場になっていると噂を聞いたが、この場所は通り縋るたびに見ている。その中で誰かが出てきたことはこれまで一度も無かった。
「ほら、今も音がした」
「嘘……」
今日に限って誰か入って来てしまったのか。取り壊し業者か、学校を終えた小学生か。はたまた噂とされるヤンキーたちか。いずれにせよ、伊織は焦った。焦っているはずなのに、なぜか先ほどよりも身体に熱がこもるような感じがした。
「誰かは言ってきたらどうする? 見せ付けてやるか」
「嫌です……」
どうやら圭介は結合を解く気はないようだ。廃墟に来る前と今ではすっかりと人格が変わっている。いつも間にか形勢が逆転していた。
「見せ付けてやろうとしたら相手も『混ぜてくれよ』って言ったらどうしようか。複数いたら、俺はボコボコに殴られて伊織は好きなレイプをされちゃうかもな」
「いやいやいや……」
考えたくも無かった。マゾであることは伊織自身自覚しているが、見知らぬ男に犯される願望は無かった。
子供のように嫌々と顔を振る伊織。それを見ているだけで圭介はひどく興奮をした。
「ヤバイ。イキそうだ」
身体の奥底から押し寄せてくる射精感に圭介は抗うこともなく、伊織の中へと体液を注いだ。