04
柔らかそうな双丘がぐにゃぐにゃと形を変える。和也の掌で弄ばれるみなみの胸。ただ、和也は中央に鎮座するピンと張った乳首を避けて愛撫している。
「はふぅ……」
みなみの声は子供っぽい声をしている。俗に言うアニメ声にも近かったが、それが今では官能に満ちた声に変わり始めていた。まだ序盤である。これがペニスを挿入させたら、どんな嬌声を聞かせてくれるだろう。
急速に渇き始める圭介の喉。痛いぐらいペニスはズボンの下で勃起し、動悸が激しさを増す。同級生が胸を揉まれているシーンなんて、アダルトビデオの世界だけだと思っていた。
「もう……和也いじわる……先っちょも触って……」
ついにみなみの方が折れた。切なそうに哀願するみなみに、ついに圭介の我慢は限界を迎えた。音を立てないようにファスナーを下げ、ペニスを出した。勃起したペニスは石のように硬く、尿道から透明な液体が漏れ始めていた。
みなみの声が大きくなり始めた。ペニスを出している間、和也が乳首を愛撫し始めていた。切なげに、そして脳髄に甘く響くみなみの声を聞きながら、圭介はペニスを擦り始めると、背後に人の気配を感じた。
振り返って見ると、見たことのある顔がそこにあった。
「は、橋本先輩?」
バスケットボール部の橋本奈々未だった。もっとも、怪我が原因で選手ではなくマネージャーに転向しているが。
橋本奈々未は三年生で、あだ名は『クイーン』と呼ばれていた。あだ名の由来は分からないが、とても綺麗な生徒だった。
そんな奈々未は悪戯っ子のような笑みを浮かべたまま、圭介に近付いて来た。
「ずいぶんとあの二人楽しそうなことしているじゃない」
和也とみなみは奈々未の存在に気付く様子はなかった。
一体どうしてこの人がここに? 圭介の頭の中はパニックに陥っていた。
「確かあの男の子は須藤君で、女の子の方は星野さんだったかしら」
奈々未はそう言って、同意を求めるように圭介の方を見た。圭介は黙って頷いた。
「テニス部に用事があって来たらいいものを見ちゃった。ねえ、君。確か新聞部の子よね。これも部活動の一環かしら」
「いやあ……」
「ああん、和也、もっとしてぇ」
この状況下に、圭介はもうどうしたらいいのか分からなかった。自分の数メートル先には同級生たちが情痴を始め、隣には異性の上級生がいる。
「ねえ、君。アイスキャンディーは好き?」
「は? アイスキャンディー?」
なんでこの状況でアイスキャンディーが出てくるのか圭介には全く分からなかった。
「私は好きよ。あなた美味しそうなアイスキャンディー持っているわね」
ふいに掴まれるペニス。驚いて奈々未の顔を見ると、彼女は妖艶に笑って見せた。
アイスキャンディーが勃起したペニスのことだと圭介はようやく理解した。