16
小さな穴を押し広げるようにピストンを始める。薄いゴムを隔てていてもみなみの体温は伝わった。
和也と付き合う以前は処女だったというから、圭介が二人目のはずだ。性交は済ませていても、和也以外の男を知らない。そんな身体を堪能できるのだから、圭介は興奮を抑えようとしても無理なのは仕方がなかった。
浮気に関しては否定的だった。恋人に対しての最大の裏切り行為だと思っていた。けれども、友人の彼女であるみなみにこうしてペニスを突き刺すと、脳が沸騰しそうなほどの興奮を覚えた。
これが寝取るというやつか。みなみから誘惑をされたとはいえ、これは浮気であることに違いはなかった。圭介は和也の気持ちがわかった気がした。
「ああっ北野君の大きいっ……奥まできてるよ」
ガチガチに膨張したペニスが子宮口を叩く。下半身が溶けてしまいそうだった。
「和也とどっちが気持ちいい」
自然とそんな言葉が出てくる。アダルトビデオで見た台詞が勝手に出てきた。
「えーそんなの言えない」
みなみの言葉に圭介は躍起した。ついこの間まで童貞だったとはいえ、様々な女性たちと身体を重ねてきたのだ。年上から同級生、そして年下まで。和也にだって引けを取らないはずである。
圭介が抽送の速度を上げると、みなみの声が一段と高くなり、ロッカーがガタガタと揺れた。
「ちょっと、さすがに誰か部室に入って来ちゃうよ!」
部室からガタガタと大きな音が聞こえてきたのなら不審に思って誰か入ってきてもおかしくはなかった。
「そのときはそのときさ」
しかし完全にスイッチが入ってしまった圭介は、そんなことにお構いなしだといわんばかりだった。見つかったらそのときだ。今はみなみの身体を堪能することが先決だ。
「北野君暴走し過ぎ」
そう言いながらも、みなみは楽しげだった。音を立てないようにロッカーから手を離そうとするが、背後を圭介に取られ、何度も押し戻された。
「そろそろイキそう」
肉と肉とが激しくぶつかり合う音と、ロッカーの揺れる音が部室に響く中、圭介は声を振り絞るように言った。
「うん。みなみもイキそう」
もはやロッカーから手を離すことを諦めたみなみは、成すがままになっている。
「一緒にイこう!」
みなみの尻を引き千切らんといわんばかりに拡げる。茶褐色の肛門がヒクヒクと蠢いているのが目に入り、圭介は一気に射精感が込み上げた。
「ああああああもうイク! イクっ!」
「みなみももうダメぇええええええええ」
避妊具にありったけの欲望の塊を放出させた。一度射精したのにも関わらず、大量のスペルマがゴムの中に出された。