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邪な考えが風船のように膨らむ。嫉妬心を覚えていたが、彼が手にしていないものを自分は手にしようとしているのだ。それが最低な行為だとしても。圭介の頭は電卓を叩くようにフル稼働する。
そもそもだ。この手の話を持ちかけてきたのは和也ではないか。だから先にこちらにチャンスが訪れただけである。しかもこの展開を招いた張本人こそが和也自身である。彼が浮気さえしていなければ、みなみから相談を受けることもなかったのだ。
「何だか考えてるみたいね。いい考えは浮かんだ?」
すっかりと呼吸を整えたみなみを上から下まで見る。胸と露出させ、乱れたスカートから覗く生足がエロチックだった。
「元はといえば、和也が浮気をしたから悪いんだよね」
一瞬キョトンとした顔を見せたみなみだが、頭の回転が早いようで、すぐに悪戯そうな笑みに変わった。
「そうね」
「しかも和也から交換の話を持ちかけられた」
「そうね」
耐え切れずクスクスと笑うみなみ。圭介の口角が自然と上がった。
「じゃあ俺が先制したみたいな感じだよね」
「そうね。先制攻撃だ」
やわやわとペニスを愛撫していたみなみの手がペニスをデコピンした。すっかりと勃起したペニスが上下に揺れた。
「星野さん、ゴムある?」
「黒い袋の中にないかな」
使用済みのコンドームが入った袋を手に取る。授業中を抜け出してセックスしていた二人。絵梨花をもしそんな風に誘ったのなら彼女はどんな反応を見せるだろう?
生真面目な彼女のことだから非難するかもしれないし、もしかしたら強引に誘えばさせてくれるかもしれなかった。彼女は押しに弱い。
「あった」
袋の中に未使用のものが一つだけあった。
「付け方わかるよね?」
「もちろん」
さんざん練習したのだ。圭介は手際よく包装紙を破り、装着していく。ペニスがピンク色のゴムに包まれた。
「手慣れてるね。生田先輩とそんなにしたのかしら」
「そんなことはないよ。後ろ向いて」
ベッドがないから、必然的に背面からするしかなかった。みなみは身体を反転させると、ロッカーに手を付いた。
「パンツ脱がしてね」
「わかった」
スカートごと脱がせようかと思ったが、下着だけを下ろすことにした。黄色い下着の中心部は濃い色に変わっていた。
「スカートを穿かせたままするなんて。変態だね。汚しちゃダメだよ」
どう反応していいのかわからず、圭介は苦笑いを浮かべたまま、みなみの尻に手を置いた。
「挿れるよ」
尻を突き出させ、蕾の下にある小さな穴に照準を合わせた。すでに絵梨花とのセックスで経験済みだったから、ペニスはすんなりと埋もれていった。