志田愛佳
02
彼の友達は、実際学年で有名なイケメンだったので、私も顔は知っていたし、密かに興味もあった。
身長は180を超えていて、痩せ型筋肉質、甘いマスクと完璧。
ただし、現時点では私の彼に対する高圧的な態度を見たりしていたので、見た目は引かれるけど、どっちかという、あまりいい印象ではなかった。

その日週末で彼の友達の両親は留守らしく、私と彼と友達の3人はお酒をコンビニで買ってきて、雑談していた。
彼は初めての飲酒だったらしく、いつもより饒舌に私と付き合い始めた経緯を説明していた。ちなみに私は以前に飲酒の経験があり自分に意外とアルコールの耐性があることを知っていた。
彼の友達も、見るからにお酒は飲みなれている感じだった。

彼の友達は実際話してみると、気さくでいい感じの人のようだ。
特に彼にも高圧的な態度をとることなく、私にも気を使ってくれていた。

「あ〜もう眠い」

少しすると彼が私にそう言った

あまり飲んでいないようだけど、彼はあまりアルコールには強くないみたいだ。

「愛佳も寝よう」

彼は私の手を引いて甘えるように寄りかかってくる。
ただ私は全然眠くなく、折角のお泊りなのに0時で寝るのは勿体ないと思った

「おお、ユウヤ、寝るなら2階使えよ。布団も余ってるから」

彼の友達が親切にも彼を二階に案内する。
彼はフラフラしながら、私の手を引き2階の階段を上がる。
「愛佳ちゃんもここ使っていいからさ、俺まだ眠くないからリビングにいるな」
そういうと、すたすたと階段を駆け下りていった。

「ねえ、もうちょっと起きてない?私全然眠くないんだけど」

「え〜、でも・・・もう寝ようよ〜」

私がそう言うと彼は甘え口調で言ってくる。

(あ〜、心配なんだ。…)

私はすぐにわかった
彼は病的なほどやきもち妬きであった。と言っても気が弱くてやさしいので、あからさまに機嫌が悪くなったりはしないのだが。
私が少しクラスで他の男子と話したりすると、その時は何も言わないくせに、後になってから「浮気とかしてないよね?」が口癖なのだ。

正直ちょっとうざいなって思っていたけど、彼に対するかわいさの方が、強かったのでそこまでは気にしていなかった。






コップ ( 2019/11/19(火) 00:01 )