第8章
悩みを美音には…
その後家に帰った優希はまだ悩んでいた。

(誘う奴ね、悠太は麻友がいるからパスで尚と…後一人うーん…誰かいんかなぁ…)
「お兄ちゃん?さっきから何悩んでるの?もしかして恋で悩んでる?」
「んなわけないだろ。」
「えー違うの?じゃあえっ…」
「ふざけたこと言うなよ?気が散る。」
「うぅわかったよ…」

美音はリビングを後にした。

(はぁ…どうっすかなぁ…ん?そうか、愛佳を誘えばいいのか。いや、それだったら男子がもう一人…まぁでも男子一人よりかはマシだし…1回尚に電話すっか。)

優希は尚に電話した。

「もしもーし尚?」
《ん?優希か?どうした?》
「あのさ、夏休みにさ旅行行こうと思うんだけど…」
《は?お前と二人でか?冗談じゃねえよ、ごめんだな。》
「誰が男子二人でって言った?俺の知り合いから誘われてよ…」
《男子か?》
「だから…最後まで話聞けよ。知り合いは女子だよ。」
《何〜!?それは行く、絶対行く!で、場所は?人数は?いつなんだ?》
「まだはっきりはしてないけどよ…なんだよ急に…女子って言った瞬間態度変わりやがって。」
《捨て難い話じゃねえかよ。で、何人だ?》
「それはまた近い内連絡するからよ。また連絡するから待てって。」
《わかった。いや〜今からが楽しみだ。よし、これを機に俺も彼女作るぞー!》
「ま、頑張れや。じゃ、近い内…」
《おう!!》
(なんだよあいつ。女子って聞いた瞬間にテンション上げやがって…声のトーン2個ぐらい上がったよな絶対。)

尚のテンションの上がりように引きながらも、優希はソファに座った。

(後は日にちと人数だな、まぁ尚は確実だとして愛佳と後は…)
「お兄ちゃん…」
「ん?」
「旅行…行くの?」
「ああ、聞こえてたか…」
「誰と行くの?」
「誰って…まぁ学校の知り合いと…」
「女子って誰?」
「えっ…」
「お兄ちゃんの知り合いの女子って誰?」
「それは…」
「言わないと…」

美音は優希の口を塞いだ。

「んん…美音?」
「今日は私の好きにさせてもらうから…」
「ちょ…」
「抵抗禁止!」
「う…」

どうやら優希は今回は美音に逆らえないようだ…ドンマイ優希!

夜明け前 ( 2020/08/19(水) 19:23 )