第5章
幼馴染の咲良
翌日、美音は旅行に出かけた。聞けば二泊三日とのこと…しばらくは優希は一人で過ごすことになる…だが、

(暇だ…暇すぎる。)

家に誰もいないというはこんなにつまらないのか?ちなみに今話すが両親は共働きであまり帰って来ない。たまに帰って来てるらしいが、優希・美音共にあまり出くわさない。何も無ければ、優希は暇なままゴールデンウィークを終える事になる…

(はぁ…こんなつまらないゴールデンウィーク初めてだわ。悠太ら楽しんでんかな?かといって、彼奴らを呼ぶのは嫌だし…つまんねー…やっぱ一日ぐらい彼奴らと恋バナしても良かったかな。いやいや、めっちゃダサい。)

優希はリビングでテレビを見ていたが、何も面白いことがない。優希はゴロゴロと転がってはため息をついた。周りから見たらニートに見える動きだった。

ピンポーン

誰か来たようだ。

(美音…忘れ物でもしたか?あれほど忘れ物するなって言ったのに…)

優希は頭をかきながら玄関に向かった。

「何だ美音…ってあれ?」
「久しぶりー!元気優ちゃん?」
「え、咲良…だよな?」
「そうだよ?優ちゃん久しぶりだね、元気だった?」
「ああ…もちろん。そういうお前はどうなんだよ?」
「私はいつでも元気だよ。それより優ちゃん、上がっていい?」
「勿論。ちょうど暇でさ、何もすることなかったんだよ。さ、上がって上がって。」
「お邪魔しまーす。」
「ま、誰もいないけどな。」
「え、そうなの?美音ちゃんはいないの?」
「数時間前家出た。友達と旅行だよ。二泊三日だってさ。」
「美音ちゃんゴールデンウィーク楽しんでるね。優ちゃんは楽しんでなさそうだね。」
「6割当たってるな。」

どうやら優希の知り合いみたいだ。咲良という女の子は優希の家に上がった。優希はようやく暇でなくなった。

夜明け前 ( 2020/08/18(火) 09:38 )