第3章
兄と妹の一線
一方優希は…

「だぁ〜…疲れたなぁ…」

おっさんみたいな声を上げ、湯船に浸かった。

(疲れたなぁほんとに…別に何もしてないけど。しかし…美音の友達の柊ちゃんだっけ?あんなデリカシーない子初めて見たわ。普通女子って『ちょっと何言ってんの?』、『エッチ〜!』とか言うけど、あの子にはそんなのはないだろうね…いきなりあんなこと言い出すとは…)

優希はあの子とは気が合わない気がした。

ガラガラ

「ん?え…ちょ美音…?」
「お兄ちゃん…一緒に入ろ?」
「ば…馬鹿言え、柊ちゃんいるだろ?柊ちゃんと…」
「うちも入りまーす!お兄さん3人で入りましょー!」
「ちょ…え…」

風呂でゆっくりしたかったが、まさかのする暇がなくなってしまった。優希は慌てた。

「後でいいだろ別に…」
「私はそう言ったんだけど、柊ちゃんが…」
「えー?だって、この前お兄さん、美音ちゃんと入ったんですよね?お風呂に?」

優希は頭を抱えた。美音は優希と違い口が軽い。まさか柊に話していたとは…優希も予想はしていなかった。

「美音…言ったのか?」
「だ…だってお兄ちゃんと久しぶりだったから…嬉しくてつい口が滑っちゃって…」
「なんてこった…」

美音は約束が守れない。優希と何度も何度も前置きしながらも、我慢出来ずに言ってしまう…そのたんびに計画が台無しになり優希を困らせる。

「まぁ仕方ない…特別に許可するわ。けど、俺は疲れてるから静かに頼むな。」
「はーい。」
「ごめんねお兄ちゃん…」

落ち込む美音と喜ぶ柊…柊がいなかったら頭を撫でるつもりだったが、今回ばかりは撫でれない。優希は全身を湯船につけ、ウトウトし始めた。

「お兄さん寝るよ多分…」
「お兄ちゃんほんとに疲れてるんだね。」
「起こしちゃおかな?」
「だめだよ柊ちゃん。起こしたらだめだって。約束じゃん静かにするって…」
「冗談だよ冗談、邪魔しないから。そうだ、美音ちゃんのおっぱい触らして?」
「ちょ…柊ちゃん…」

柊は美音のおっぱいは触り始めた。美音は離そうとするが、柊には無駄だった。

「だめだって…お兄ちゃん起きちゃうよ…」
「美音ちゃんが静かにしてたらいいって…ほら見て?美音ちゃんの乳首勃ってきた。」
「そんなの言わないで…んん…」

必死に声を抑える美音だが、何せ敏感なうえいつ兄の優希が起きるかというスリルにかなり興奮していた。

「しゅ…柊ちゃん…だ…だめ…」
「美音ちゃんもしかして?」
「だ…だめ…あ…んん…」
「美音ちゃんすご…」
「何しとんの二人で?」
「え…」
「あ…お…お兄…ちゃん…」

二人は固まってしまった。優希が起きているなんて知る由もない…何せ美音は兄に逝くとこを見られてしまった。

「え…お兄ちゃん…起きてたの?」
「そりゃ、ゴソゴソしてたら起きるでしょ?」
「あ…あのお兄さん、じゃあ今までのは…もしかして…」
「うん、もちろん見てたよ。楽しそうにしてたなって。」
「お兄ちゃん…」

美音は兄に逝かれる姿を見られ赤面、一方の柊も赤面した。コソコソしてたつもりがまさかの大事になっていたとは知らなかった。

「さあて、俺は上がっ…」
「お兄さん。」
「ん?」
「あ…あの…その…」
「柊…ちゃん…?」
「え…えーと…わ…私…お兄さんと…その…エッチ…したいです…」
「え…ちょ…ちょっと待って…」
「しゅ…柊ちゃん!?本気?」
「だ…だって美音ちゃんのおっぱい触ってたら、なんかムズムズしてきたし…」
「それは自分が悪いじゃん…」
「で、でもお兄さん起きてるならお兄さんと…」
「いやあのなぁ…俺は今日疲れ…」
「美音ちゃんはしないの?」
「え…待って!?私はだって…」
「さすがにそれは…」

優希は柊とはまだしも美音とはごめんだった。兄妹だけあり、やはりそこは兄と妹として生活を送っていきたい…と優希は思っていた。が…

「美音ちゃん…いいじゃん別に…ね?」
「う…うん。お兄ちゃんなら…」
「いや美音…俺とお前は…」
「お兄さんもう決まりましたし…逃げれませんよ?」
「ちょ…ちょっと待て、ほんとに…」

と、言っていた優希だが、下は元気に反り立っていた。

夜明け前 ( 2020/08/16(日) 16:15 )