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四章 新たな日常
別れは突然に
今日は朝から電話が鳴っている。

しつこいほど。


海人「なんだ?」
由依「侑斗知らない?ランニングに出てそれから帰ってきてないんだって。」
海人「知らん。」


ピーポーピーポー


海人「やっぱり知ってる。」
由依「今の音…もしかして!」


俺はずーみんにも電話をかけて侑斗が外で倒れてることを伝えた。


二人「侑斗!」
ひかる「侑斗さん!」


この感じ…。脈が…肌も冷たい…。


海人「無駄だ…。グスン…。死んでる…。グスン…。」
医者「彼の身体は既に限界まで来ていました。この状態で生きてたなんて普通ならありえません。奇跡です。安らかに眠らせてあげましょう。」



こういうときなんて声をかけたらいいのだろうか。俺は一人にして欲しかったがこいつらは違うだろう。そもそも今の俺に声をかける余裕はない。


佑唯「昨日はあんなに元気だったのに…」
海人「医者の言うことが本当なら限界はとっくの昔に迎えていたんだろう。」
佑唯「再会できたと思ったらこれ……。何でよ!」


ギュ!


海人「変なこと考えるなよ。ずーみんはもう一人じゃない。ゆいぽんもだ。」
由依「ありがと……。」


俺は二人をただただ強く抱いた。


こうしてあっという間に親友を失い、みんなは元気を失った……。

命は重いものってよく言うけど俺はそう思わない。命は軽い。軽くてすぐに無くなるから大切にしなきゃいけないんだ。

俺は怖くなって葬式や火葬に参列しなかった。それから俺は引きこもってしまった。



〜5月末の水川家〜


てち「お邪魔します!」
母「てちちゃん!それに……。」
??「お久しぶりです!」
母「わざわざ東京から来てくれたのね!ありがと…。海人なら…。」
てち「部屋ですよね……。」
母「うん……。」


あれから学校どころが部屋から出ることも無くなった出なくなっちゃった……。だから私はとある人を東京から呼んだんだ。予定外の人もついてきたけど。



一方今泉家では……。


今母「いらっしゃい!理佐ちゃん!米ちゃん!愛佳ちゃん!ん?2人とも帰ってきたんだ!」
志田「はい!交換転校が終わったので!」
米谷「もんちゃんやなーこちゃんたちも帰ってきてます!」
理佐「今日は4人で出かけようと思ってw」
今母「ありがと!」


こちらにもお客様が来ていたみたい。正直みんなが帰ってきてることをこの時はまだ知らなかったw私とオダナナは無理言って合格点もらって帰ってきたんだったw本来なら私も今帰ってきてるんだよねw

深見飛彩 ( 2022/08/13(土) 22:57 )