小説トップ
三章 二人のセンター
男ルート〜救世主〜
男たちはショッピングモールへ出かけていた。



太郎「凄いね!商品をよく理解してる!俺が教えることは何もないw」


太郎は腕時計を確認するとすぐに顔を上げた。



太郎「まだ時間あるし、フードコートで何か話そう!」
三人「はい」


フードコートでサボり始める男たち。楽しい会話をしてる最中に太郎は海人にとんでもない提案をする。


太郎「海人くん、君の事情は知ってるよ。半月くらい前になぁちゃんから聞いた。もしよかったら俺が取り戻してお母さんに返すってのはどう?」
海人「えっ……。」


急な展開に頭が追いつけない。それどころが嫌なことを思い出してフラッシュバックを起こす。

頭を抱えて言葉じゃ表せないほどの苦しい顔をする。この光景を見て親友2人が何も言わないはずはなく……。


侑斗「海人!あんた何言ってんだ!」
健「こうなる可能性があることも考えられないんですか!」
太郎「大丈夫。彼を信じろ。聞いた限りだけど彼は誰よりも強くて優しい。違うかな?」


太郎の言うように割とすぐにおさまった。


太郎「な?信用しろよ。海人くんの場合は本当にやばかったら自分で言うからw」


いつも一緒にいる自分たちより海人のことを理解している太郎に嫉妬して悔しがる二人。悔しがっている間に完全に落ち着いた海人がそのまま喋り出した。


海人「返事は母さんに聞いてみてからにします。」
太郎「そのお母さんから息子に任せるって言われたんだ。」
海人「じゃあ取り返してください。裏切ったや…」
太郎「証拠が揃ってるからもちろん裁く。そういうやつらは嫌いだからね。」
海人「ありがとうご……グスン……ざいます…。グスン…。」


太郎の胸の中で海人が泣く。ここがフードコートだということを忘れて。


侑斗「後にしませんか?めっちゃ注目されてます。」
健「侑斗、俺たちはあっちに行こう。」
海人「すまない。もう大丈夫だ。未練はない。今なら昔の自分を表に出せるかな。」
侑斗「遊園地で見せたあれかw」
海人「黙れw」


めっちゃいい笑顔をするから太郎はめっちゃ驚く。


侑斗「たしかにてちと遊んでたときの顔だなw」
健「そりゃあのとき私の知ってる海人だからみたいなこと言うわなwてちの言う通り明るいしw」
海人「うるさい。学校に帰るぞ。」
太郎「帰る前に最後にプリ撮るぞ!」
三人「断る!」


三人の意思は関係なく強引にプリを撮らされた。


侑斗「俺をこんなに可愛くすんじゃねぇ!」
健「俺に頬に❤つけないで!」
海人「てちに、いや、メンバーに見せんなよ。太郎さん。」
太郎「見せないってwじゃあ帰るぞ。」


太郎の車に乗って学校へ戻る。海人の提案で途中でアイスキャンディーを人数分買っていくことに。


太郎「俺たちが余分にアイス食ったことやフードコートでサボってたこと絶対に言うなよ!」
侑斗「言えってフリですね。分かりました!」
海人「ご存知だと思うけどななさん怒ったらめっちゃ怖いよ。」
太郎「なぁちゃんはメンバーの中でも怒らせちゃいけない人ランキング上位に入るからな〜。」


七瀬「なながなんやって?💢」


帰ってくるのが遅い4人を心配して七瀬が歩いて迎えに来ていた。


太郎「いや……。」
七瀬「怒らせちゃランキング上位に入るみたいな話が聞こえたけど?💢4人とも帰ったら説教したるから覚悟せえよ!💢💢」
健「いや、俺は何も言ってないですから!」
七瀬「連帯責任💢」


男どもはすぐに七瀬にアイスを奢って機嫌を取ったがすぐに機嫌が元に戻り、結局怒られるのだった。

深見飛彩 ( 2022/07/16(土) 23:03 )