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三章 二人のセンター
プチストーリー〜悩める者〜
合宿までのとある日の夕方


二人のセンターを決める件で俺は元展望台で悩んでいる。


海人「誰かに頼ってみるか。でも女子を誘うわけにはいかない。ハァ…。」
??「うわっ、海人先輩、こんなところでなにしてるんですか?」
海人「うわっ!藤吉か…。ちょっと考え事してた。」
藤吉「私もここによく来るんです。景色が良くて。」
海人「そうだな。この景色を見ると落ち着く。」


これだけ景色が良ければ好きになって当然か。


藤吉「さっき考え事って言ってましたけど何かありました?私が聞いても解決できないかもしれませんがもしよかったら話してください!」
海人「ありがとう。」


この前までの俺なら「いい」とか「関係ない」と突き放していただろうな。自分で言うのもあれだが俺も丸くなったな。


海人「新曲が二曲ある。それでそれぞれのセンターを決めなくちゃいけなくてな。」
夏鈴「そうなんですね。あっ、私はやめてください!泣いて何もできなくなりますので!」
海人「わ、わかった。でもいつかはやってもらいたい。」
夏鈴「まぁ、いつかなら。」


??「あっ、夏鈴ちゃんと無愛想な方の先輩!」
海人「松平か。っていうか俺は海人だ。」
松平「夏鈴ちゃんと先輩は二人でなにをしてるんですか?」
海人「スルーか。」
藤吉「先輩のお悩み相談。」


まぁそうなんだが言葉にすると情けなく感じるな。松平にも聞いてみるか。


松平「なるほど。1人は███さんで1人は1年にしましょう!あっ、私はやめてください!まだ早いです!」
藤吉「さっきも言いましたけど私もやるには早いのでやめてください。」


雰囲気からしてこれはフリではないな。そんな不安そうな顔しなくてもいいだろ。



海人「わかった。だが1つ約束しろ。どこのポジションでも全力でると。」
二人「はい!」


いつのまにか日が沈もうとしている。二人を送って帰るか。


海人「もうこんな時間か。送る。家はどこだ?」
藤吉「大丈夫ですよ。」
松平「私も大丈夫です。」


そう言うと思った。


海人「万が一にもクズ先輩みたいなやつに何かされてほしくない。送らせてくれ。」
藤吉「えっ?じゃ、じゃあお願いします。」
松平「私も…。」


二人とも顔が赤くなっていたような気がするが気のせいか?どっちでもいいか。


俺は二人を家まで送ってから家に帰った。


海人「ただいま。」
てち「おかえりーー!遅い!」
海人「何でいるんだ。」


てちならセンターできるかな。

深見飛彩 ( 2022/07/09(土) 21:53 )