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一章 アイドルを目指すもの
まずは挨拶
明日は櫻学院の入学式。俺たちはそれに合わせて昨日の夜中に引っ越してきた。
朝9時に起きて今はみんなで掃除中。


母「荷物が片付いた?」
海人「さっき終わったから手伝にきた。」
母「そういうところ父さんに似てるわねw」
海人「姉さん元気かな?」
母「大丈夫でしょw」

ちなみに父さんはいない。部下に裏切られて会社を乗っ取られたショックで自殺した。俺が5歳くらいの頃に。

そして今は一緒に住んで居ない姉がいる。東京の調理師学校で勉強中だ。

海人「どうする?いきなり彼氏連れてきて一緒に住もうって言われたら。」
母「喜んで!って感じかなw」
海人「母さんらしいな。ここでも店をやるんだろ?無理するなよ。」
母「わかってるって!」

俺の母さんは天ノ川っていう中華料理店を営んでる。今はその店の片付けをしている。


2時間後

母「とりあえず片付けは終わったー!ちょうど昼だし何か作るよー!」
海人「俺がやるからいい。」
母「いいよ!じゃあ私が作ってる間にオーディオ関連のことやっといて!」

こうなった母さんは止められない。俺もあんまり人のことは言えない。

海人「なんの曲を流すの?」
母「なんでもいいわよ!任せた!」

そう言うと思った。俺はナギイチ、北川謙二、バンザイVenus、パレオはエメラルドが流れるようにセットした。

セッティングが終わると母さんが麻婆豆腐と餃子を持ってテーブル席にきた。

母「あんたまたSKEとNMBばっかりにしてるんじゃないでしょうね?w」
海人「なんでもいいって言ってただろ。」
母「AKBと乃木坂も混ぜなさい!」

ピンポーン

誰だ。

海人「はい。」
??「こんにちは!」
??「隣に住んでる小林です。ご挨拶にきました!」

お隣さんの女の子二人が来た。小林さんって言うことしかまだわからない。

母「あら、可愛い子ね〜!水川波です。こちらは…」
海人「水川海人。明日から櫻学院に通う2年。よろしくお願いします。」
小林「君が例の転校生!?あっ、櫻学院2年の小林由依です。よろしく!」
小林姉「由依の姉です!よろしくお願いします!中華料理店ですか?」
母「そうなのよ!明日の午後からオープンだから良かったらいつでも食べに来てちょーだい!」


母さんは話し出すと止まらない。だからこそ愛され続けてきたらしい。

小林姉「海人くんって午後空いてる?」
海人「空いてる。」
小林姉「じゃあさ、由依に村を案内してもらいなよ!この村のこと知らないでしょ?」
海人「こと…」
母「良いわね!ゆいちゃん、海人のことよろしくね!」
小林「あっ、はい。ちょっとお姉ちゃん!」

どうやら困ってるのは俺だけじゃないらしい。

小林「それじゃ1時間後にまた来ます。」
小林姉「おじゃましました!」

勝手に決めやがって。まあいい。

母「それじゃ食べよっ!」
二人「いただきます。」

美味い。母さんの料理というのりは母さんの家系の中華料理は美味いんだ。元々この店も母さんの祖母、俺の…曽祖母の店らしい。

海人「ごちそうさまでした。」

俺は食べ終わると自分の皿と母さんの皿を洗って出かける準備をした。

海人「母さん、美味しかった。行ってきます。」
母「ちょっと待って!はいこれ。」

母さんは俺のお気に入りの腕時計を渡してくれた。

海人「忘れてた。」
母「それじゃ行ってらっしゃい!」

こうして俺は外へ出た。

■筆者メッセージ
不定期に1〜3話ずつのペースで上げていきます。
深見飛彩 ( 2022/06/01(水) 21:12 )