4章 協力
感染
さく「(;^;)ウゥ…」
シオン「・・・(どうしようか)」


前までの俺ならスルーしてただろう。スルーできないのは姉さんや遥輝、柚菜。いや、みんなのせいだ。

遥輝(人のせいにすんなw)


俺は無意識にさくに手を差し伸べてしまった。


さく「捕獲成功!引っかかった〜!」
シオン「引っかかってやったんだ。その代わりに遥輝とデートしてやってくれ。」
さく「えっ!?別に良いけど…。どうして?」

( '-' )オロッ?

最後の部分だけ意識を切断しやがった。最後さくに何を言ったんだ?


遥香「遥輝ーーーー!!ってあれ?捕まってる。さくちゃんどうやって捕まえたの?」
さく「こうしてああして捕まえたw」
遥香「シオン!優しくなったねw」
さく「柚菜ちゃんのおかげかな?w」
遥輝「多分♪あいつ絶対に柚菜のこと大好きだからw」

(3人とも黙れ💢)


否定はしないんだなw


遥輝「あと悠理ちゃんや聖来のことも好きそうw」
遥香「たしかにwどっちも柚菜の次にたくさん話してるよねw」
シオン「もういい。好きに言ってろ。」


まるで腹話術のようにシオンの声が聞こえてきたが無視


さく「今度ゆりちゃんや聖来にも大好きって言ってあげたら二人ともきっと喜ぶと思うよ!」
遥輝「もうやめてあげてw」


ピンポンパンポーン


玲香「遥輝くん!その捕まり方はダサいwダサすぎるよw太郎くんもそんな捕まり方はしなかったw
とりあえずゲーム終了だから戻ってきて!」
遥輝「じゃあ今度はあんたが逃げてみろ💢」
玲香「良いよ〜!その代わりにGPSはなしで!」


ん?何で俺の声が聞こえてるんだ?
GPSのチップが光ってる?まさか!


玲香「気づいたかな?君が持ってるチップにはマイク機能もついてたの。私のみに聞こえるマイク機能がね〜♪」


ヤバいじゃん!シオンの好きな人
玲香ちゃんにバレバレじゃん!
ウケるww

これを機に玲香ちゃんはシオンになっている間のみ何かと柚菜、悠理ちゃん、聖来とペアを組ませるようになった。


〜レッスン室〜


何で俺(シオン)が表にいるんだ。

玲香「はーい!今日は4人1組で基礎練習やるよ〜!チームはこんな感じ〜!」


ってことで集まったメンバーがゆん、聖来、ミュウ
おかしいだろ!唯一チームに2年がいねぇ!


柚菜「シオンと同じチーム♪」
聖来「柚菜めっちゃ嬉しそうやんw聖来も嬉しいけどw」
悠理「よろしくね♪」
シオン「よろしく!てか何で俺まで混ざってんだ?マネージャーは普段やってないだろ!」


突っ込むだけ無駄か。俺は諦めた。一緒に練習しよう。


シオン「ミュウ初めてなのに筋がいいな」
美佑「そんなことないよ…。」
シオン「あるさ!1年みんな最初はできてなかった。レイを除いてな。」
聖来「レイちゃんはバケモンやからwでも上手いで〜!」


(ー̀нー́)ムスッ
はぁ……。最近のゆんは公私混同している。何故だろうか?


シオン「どうした?」
柚菜「美佑ちゃんばかり…。」
シオン「褒めるまでもないほど上手いってことだろ?ホントに困ったやつだな。」


よしよし
ナデナデ( •ω•)ノ


バシッ!!!!


シオン「いった。何で俺なんだ?」
玲香「練習中に公私混同するな!」
シオン「したのこっち(ゆん)だろ!俺は拗ねてたあいつをあやしてた身だ!」
玲香「そうなの?」


みんな首を横に振りやがった…
この野郎💢


遥輝(ドンマイw)

シオン「変われ。理不尽すぎてかなりイライラする。」
三人「えっ…?」
ゆん「ご…、ごめんね…。調子に乗りすぎた…。」
聖来「ほ、ほんまごめん!」
松尾「初日からいきなりごめんなさい…」


急にみんなで謝り始めたけど実際は怒ってねぇ。


シオン「なんてなwんなことで怒らねぇよw」
3人「はぁ?💢💢」


このあと3人に怒られ、更に玲香ちゃんにも怒られて散々な目にあった。


今の俺は遥輝の持つ温かい感情に感染している。間違いなくな。

裏を返せば遥輝に冷酷な姿があるって話だ。いつか表に出てくる時が来るだろう。そんときは俺が止めてやる。

深見飛彩 ( 2022/11/12(土) 08:56 )