4章 協力
最初で最後のデート?
その日の夜中に俺は思った。
柚菜の寝相悪すぎる💢💢
お陰様で全く眠れなかった。




〜デート当日〜


あれ?影ちゃんなんか疲れてる?


柚菜「影ちゃん大丈夫?具合悪いなら無理しなくていいよ?」
シオン「ゆんの寝相が悪くて眠れなかったんだよ!定期的に攻撃してくるし!w」
柚菜「柚菜 寝相悪くないよ!!」


もう!朝から失礼しちゃうよね!せっかくのデートなのに。


シオン「そんなに怒るな。(寝相が悪い自覚がないとかタチが悪いな…)」
柚菜「それじゃ行こ♪」
シオン「行こうか。」


せっかくのデートなのに何を話せばいいのかわからない。


シオン「ゆん」
柚菜「なあに?」
シオン「今日は思いっきり楽しむぞ。」
柚菜「もちろん!」


影ちゃん自ら手を繋いで引っ張ってくれた。

エッチした時もそうだけどなんかおかしい。普段はこんな積極的しゃないもん!
どこか遠くに行っちゃうような気がする。


そんな不安はアトラクションの楽しさで全てぶっ飛んだ。


柚菜「マウンテン系どれも無言で乗れてたよね?wすごい!よくできました!」
シオン「何でそうなる。普通つまらなかった?ってなるだろ。」
柚菜「楽しそうなのは顔見ればわかるもーんw」
シオン「あっそ。あっ、ちょっと待ってろ!」
柚菜「やだ!1人にしないで!」



私も今日はいつもよりグイグイいくからねー!
影ちゃんが走り出したのはソフトクリームを買うためだった。もも味なんてあるんだ。


シオン「はい。桃&バニラソフト。」
柚菜「柚菜そっちの桃だけのがいい!」
シオン「あーん。できないだろ?」


ヤバいー。いつも顔赤くして失神するハルくんとかっきーのことバカにしてたけど今は柚菜が失神しそう……


ぺちゃ


柚菜「冷たっ!!ちょっと💢」
シオン「口開けないから閉じてる口にあーんしてみた。
(○゚ε゚○)プッ!!」


女の子の顔を汚すとか最低!


シオン「怒んなって。ほら。」


今度は指で私の口についたクリームを取って自分で食べた。


柚菜「うぅ……。嬉しいけど恥ずかしい……。今度は柚菜の番!」
シオン「やめれ!」
柚菜「はい!あーん!」
シオン「あ、あむ。」


・・・


あれ?


柚菜「もしもーし!影ちゃ〜ん!おーい!」

もしかして気絶しちゃった?ソフトクリーム持ったまま?!


私とんでもない人を好きになっちゃったかも……w


〜数分後〜


おかしい。いつもならもう起きてるはず!せっかくのデートなのに!



〜更に数分後〜


目を覚ましたのは遥輝だった。


遥輝「デート中にごめん。待たせるのもあれだと思って。」
柚菜「ハルくんでも良いよ!」
遥輝「ハルくんでも…ね…。なんかごめん!恥ずかしくなったみたいで出てこないwさっきまでの光景シオン越しで見てたけどバカだよねw」


ハルくんに見られてたなんて…。てことは今までの光景も?


柚菜「もしかして影ちゃんと柚菜のことずっと見守ってくれてたの?」
遥輝「毎回ではないよ。最初はシオンを心配して見守ってただけなんだけど二人見てるとおもしろくてさw」


バシッ!!
とほっぺたビンタしちゃった。


柚菜「あっ、ごめん!大丈夫?恥ずかしなっちゃって……w」
遥輝「大丈夫!こういうの慣れてるからw」
柚菜「どうせいつものトリオに尻に敷かれてんでしょ?w」
遥輝「御明答w」


遥輝(ホントつい最近だけど何故かシオンと会話ができない。俺もそうだけど1度引っ込むとなかなか表に出られなくなる。話すすべきか?)


何か考え事かな?もしかしてシオンに関すること?


柚菜「(\ºoº/)バァ」
遥輝「うわっ!1年ってみんないたずらっ子だよな!」
柚菜「遥輝とシオンもね〜ww」
遥輝「否定できないwとりあえず午後一でマンション行こう!」
柚菜「やだ!怖いもん!」


・・・

ハルくん?
ハルくんもなんかおかしい。


柚菜「ハルくんとシオンの間に何があったの?話してほしい……。」
遥輝「えっ?(そんな真剣な目で見られると……。)」


凄い辛そうな顔しちゃって……。
柚菜には言えないことなの?


遥輝「柚菜!」
柚菜「はい!」
遥輝「これから言うことは誰にも話してない。姉ちゃんにすらねw
柚菜には辛い思いさせちゃうけどそれでもいい?」
柚菜「影ちゃんのことだよね?良いよ。話して!」


それから彼は話してくれた。フュージョン解けてからのことを。
涙が…止まらなくなった…。


柚菜「影ちゃん死んじゃうの?」
遥輝「違う。1つに……元に戻るんだよ。だから俺も俺じゃなくなる。」
柚菜「でもベースはハルくんなんでしょ?影ちゃん……やだよ……。
うわーーん!💦‬」


急展開でついていけないけど話は繋がった気がする。
だからあんなに積極的だったんだ…


遥輝「俺じゃ代わりは務まらない。だけどあいつの分も俺が柚菜も守るから。泣いていいんだよ…
グスン……。」
シオン(変われ)
二人「えっ!?」


シュルルル


柚菜「あれ?戻った?」
シオン「多分あのフュージョン薬の副作用だ。もう大丈夫。」
(あっ、会話が聞こえる。)


柚菜の涙を返せ!


柚菜「もう!心配したんだからね!」
シオン「これに関しては悪いの衛藤家だろ!」


このあとたっくさん連れ回してあげたw初めて一日に全部回ったかもしれないw


柚菜「影ちゃん❤楽しかったね♪」
シオン「そうだな。」
柚菜「(´□`)ファ〜。」
シオン「背中に乗れ。」
柚菜「ありがと…。むにゃむにゃ」


おんぶしてもらった瞬間に柚菜は夢の世界に行っちゃった。温かいな〜。


柚菜「ありがと…フフッ…。大好き…。」
シオン「寝言か。こっちのセリフだ。」

深見飛彩 ( 2022/11/09(水) 21:23 )