3章 二人か一人か
シオン&遥輝VS奈々未
体育館に入るとみんな揃っていた。


奈々未「来たね!」
シオン「勝ちに来た。」
奈々未「相変わらず生意気なやつwwこの感じはシオンかな?」
シオン「どっちでもいいだろ。始めよう。」


ルールは簡単
1on1
あとはサッカーのPKと同じような感じだ。



遥香「シオーーン!!」


シオンって呼ばれるのまだ慣れねぇな。徐々に慣れてくしかねぇ。


遥香「負けたらぶっ飛ばすからねー!!」
シオン「勝ったら?何してくれんの?w」
美月「お姉ちゃんがチューしてくれるって!www」


_| ̄|○、;'.・ オェェェェェ
いきなりのキス発言に拒絶反応が……。
姉さん…悪気はない…。許せ。


遥香「ちょ、ちょっと何言ってるんですか!」
美月「大好きなお姉ちゃんにチューしてもらったら嬉しいかな〜ってw」
シオン「それで喜ぶのは遥輝だ!とにかく俺が勝ったらなんか褒美もらうから。」
遥香「わかった!」


でもたまには俺が姉さんの期待に応えるか。いつも応えてるのは遥輝だからな。


玲香「ティップオフ!」

シオン&奈々未「はぁっ?」


何故か10分のカウントダウンが始まった。


奈々未「(まあいいや)先手必勝!」


驚いてる間に3ポイントを決められちまった。やらかした。


奈々未「もうルール変更でいいよね。」
シオン「はい。」
金川「遥輝くーーん!やり返しちゃえーー!」
シオン「言われなくても。」


俺はそっくりそのままやり返す。


奈々未「えっ!?たしか遥輝はコピー能力が優れててシオンは動体視力と視野が優れてるんだったよねw聞いてた話と違うんですけどw」
シオン「今は融合してるからどっちも使える。」
奈々未「へぇ〜w尚更やる気出てきたw」


このあとも奈々未さんが攻めてシオンが全く動きでやり返す展開が続いた。
そして第1クォーターは同点で終わる。



流石は元NBA。俺の動体視力は基本的にチーム戦や本能で動けない相手で役立つ。奈々未さん相手には効果がない。


やってみるか。あの技!


俺はボールを手に取ると同時にシュートモーションに入った。


金川「あれってたしか男子バスケ最強四天王の1人の……。」
遥香「かつて遥輝でもシオンでも勝てなかった相手の技…。」
奈々未「どこからでも必ず決めてくる3ポイント…。なぁちゃんの教え子の技だね!」
数名「えぇーーーーっ!七瀬さん(なぁちゃん)の教え子ーー!?」


と声が上がった後に綺麗にストンと決まった。


・・・

静まるまでのことか。自陣から3ポイント決めただけ……
って我ながら普通にすごいことをやり遂げだな。


シオン「かなり消耗したけど決まったか。」
奈々未「今のは驚いた!!でも連発しちゃダメだからね?二人の身体が壊れるから。」
シオン「わかってる。流石にもう打てない。」


それからは前半同様ななみんをコピーして得点していく展開が続いた。


遥輝(やべぇ解けたw)
シオン「変われ。今度は俺が溶け込む。」
遥輝(了解!)


( ´-ω-`)フゥ……。



遥輝「残り1分!サクッと決める!」
遥香「久しぶりに聞いたかも!遥輝の決め台詞!」
さくら「かっこいい…。」
遥香「でしょ!自慢の弟なんだから!遥輝!シオン!ラストスパート頑張れーー!」


簡単に言ってくれるよね…。身体かなりしんどいんだからな。
シオンがあんな無茶繰り返すからw


俺はなんとかボールを奪い、ボールをキープしている。下手に攻めないでボールをキープしてそのまま勝てばいいんだ。


でも


あいつは大技やったんだ!俺だって何かやりたい!


俺は身体のバネをめいいっぱい使って飛んだ。


金川「今度は四天王の1人が使う跳躍力とパワーがとんでもないやつだ!」
遥香「行けーーーー!!」
奈々未「高すぎて流石に届かない。でも諦めないよ!」
遥輝「オラァ!!」
奈々未「ウォーーーー!!」


俺はなんとか届いた奈々未さんを押しきって思いっきりゴールにボールをぶち込んだ。


ビーーーー!!


バタン


遥輝「ハァ……ハァ……。」
奈々未「お疲れ様……まさか負けるとは……wあんな大技やられたら勝てないわw
でも今度は勝つからね?」
遥輝「はい!ハァ…ハァ…。受けてたちます!」


変わろうか?シオンも話したいことあるでしょ?
(ああ。)



俺は息が落ち着いてきたところで立ち上がった。


シオン「ありがとう……ございました。久しぶりに楽しかった。」
奈々未「こちらこそありがとうございました!またバスケを始めてみたら?」
シオン「言われてなくても2人で始めるさ。」
奈々未「そっか。じゃあ今度またやろうよ!今度はみんなでさ♪
2人ともマネージャーとバスケ部がんばってね!」


このあと疲れきった俺は風呂に入ってすぐに布団に入った。
先輩トリオが俺の部屋に泊まることになったからちょっと狭いがな。

あと隣にいる珠ちゃんの寝相が悪くて眠れないw
珠さん……頼むから寝返る度にパンチかキックをしないでくれ……。



〜奈々未&麻衣ルーム〜

私は風呂に入って部屋でぐーたらしてた。


奈々未「これでいいかな?ってか流石に疲れたわー。現役やってたのみんなが大学通ってる間だけだしw」
麻衣「ありがと!でもこれで心置きなくバスケが……というよりは球技ができるようになったと思う!」
奈々未「お礼はいいよ!こっちこそ楽しい試合させてくれてありがとう!って感じだしw」


でもホントに楽しかったな〜w
今度は秘書(きいちゃん)も連れてきて2VS2やろっかなw

いや、坂道グループ?のバスケ経験者全員ででやってみたいなー!
それまで仕事がんばりますか!


私の中で新たな楽しみが増えた。

まだまだ若者には負けたくない!

深見飛彩 ( 2022/11/27(日) 22:19 )