1章 憧れの場所へ
実は仲良し
あれから数日が経った。練習は順調に進んで明日が本番!
今日は土曜日休み。本来ならコンディションを整えるための一日なんだけど…。


ピンポーン

遥香「さくちゃん!おはよ!」
さくら「おはよ!かっきー!」
遥香「遥輝だよね……。いま奴の髪の毛を整えてる最中だから上がって待っててw」


ハルくんってかっきーに髪の毛を整えてもらってるんだw
仲良しで良いな〜w


入ってすぐにある洗面台で何故か黒くて絶対に前が見えないようなアイマスクをしたハルくんがいた。


遥香「あんたが寝坊するからもう来ちゃったよ!」
遥輝「うっそ。姉ちゃん早く!」
遥香「もうすぐ終わるから!💢全くもう!」


いつも思うけど仲良い姉弟だな〜。なんか羨ましい。あんまり兄ちゃんと仲良くないしw


遥輝「お待たせ!おはよ!さく!」
さくら「おはよ!ハルくん。それじゃハルくんお借りします!」
遥香「行ってらっしゃい!そのまま持ってていいよw」


この日の夜、私は本当に自分の部屋に持ってった。それはまた後でw


さくら「ねぇ、1つ気になってること聞いてもいい?」
遥輝「良いけど。どうしたの?そんな真顔で。」


私は1つ確認したいことがあった。私の好きな物の情報をどこから得ているのか。


さくら「もしかして…あやちゃんと仲良し?」
遥輝「えっ!?まぁ、仲は良い。さくの話もよくするしwあっ…。」


私の話…。やっぱりあやちゃんから聞いてたんだw
道理で何も話してないのに私のこと知ってると思ったw


さくら「何か変なこと聞いてないよね?」
遥輝「いや、特に。毎回かわいいよねで終わるだけ。」


何でそういうことあっさり言うかな…。


さくら「もういい💢行こ♪」
遥輝「相変わらず怒ったり笑ったり忙しいなw」


まず案内されたのは喫茶店だった。


さくら「あやちゃん!」
あやめ「さくちゃん!遥輝くん早速来たんだw」
遥輝「うん。ここ教えてくれてありがとね!」
あやめ「デートの邪魔になったらいけないから私はここでw」


というあやちゃんを無視してさっそく3人でテーブルを囲んだ。


あやめ「えっ!良いの?」
二人「うん!」


あやめちゃんは既に食べ始めていたので私とハルくんも注文した。
料理は割とすぐに来た。


二人「いただきます!」
あやめ「二人揃ってオムライスだなんて仲良しだね!」
遥輝「そんなこと…(//∇//)」
さくら「ねぇ…(//∇//)」


いきなりなんてこと言うの!でも仲良しかも…。弱音を遠慮なく吐けるのは今のところハルくんとあやちゃんくらいだし…。


遥輝「ケチャップなしの部分は甘いけどしょっぱい。不思議な美味しい味…。」
さくら「うん!ケチャップつけると甘さが際立つ!」
二人「美味しい〜♥」
あやめ「良かった!喜んでくれて。それじゃ私は行くね♪」


あやちゃんがお財布からお金を出そうとするとシュッとお金を取り出す手を止めた。


遥輝「大丈夫!これくらい払わせて♪」
あやめ「ダメ!」
遥輝「良いから!」


なんでそんなことで喧嘩しちゃうかな〜。ここは…。


さくら「あやちゃん、今度このお返しを一緒にしよ!それならいいでしょ?」
あやめ「それなら…。遥輝くん、ありがとう!」
遥輝「うん!」


あやちゃんの取り扱いには慣れてるw
でもホントに行っちゃうとは…。
もう少し3人で一緒にいたかったかもw


この後もハルくんは本を買ってくれたりまさかのクラリネットのリードを買ったりもしてくれた。


さくら「今日はありがと!」
遥輝「プレゼントしたのは内緒でw周りがめんどくさいからw」
さくら「わかった!二人だけの秘密だね!」


ギュッ


遥輝「本当に楽しかった。ありがと!」
さくら「ちょ、ちょ、ちょっと!見られてるかもよ!?」
遥輝「関係ない。今度また遊びに行こ!」
さくら「うん!そのためにも明日がんばろうね!」


それじゃと言いながら自分の部屋へ向かってしまう姿を見て私は寂しくなった。


さくら「エイ!」
遥輝「えっ!?」
さくら「かっきーから連れてってって言われてるの忘れてた!今日は私の部屋でお泊まり〜!」
遥輝「聞いてない。てか絶対にあれ姉ちゃんのジョークじゃんw」
さくら「良いから!」
遥輝「嘘でしょw」


男の人と1つの部屋で2人きり…

自分の大胆な行動に後から恥ずかしくなったのは誰も知らない…。

深見飛彩 ( 2022/08/19(金) 21:35 )