1章 憧れの場所へ
始まり
「いってきまーす!」


朝から元気な声が聞こえてくる。



遥香「やっと芸能科に仲間入りできる!」
遥輝「そして遂に憧れの先輩に会える!」
遥香「山下さん!」
遥輝「梅澤さん!」


二人はその後もキャーーだのうぉーーだの言って興奮状態。はたから見たらやばい人だ。


??「二人も芸能科ですか?」
遥香「そうだよ!もしかしてあなたも?」
??「うん……。迷子になっちゃって……。」


弱々しい喋り方をする女の子が突如話しかけてくる。どうやら迷子らしい。


遥輝「じゃあ一緒に行こ!
あっ、自己紹介まだだよねw俺は賀喜遥輝!こっちは」
遥香「遥輝の双子の姉の遥香!」
遠藤「遠藤さくらです。愛知県から来ました。」
遥輝「愛知といえば名古屋城!俺たちは栃木から来たんだwよかったからこれ!お昼のデザートのつもりだったんだけど。はい!」


遥輝はリュックから取り出したいちごを渡した。


遠藤「ありがと!美味しい!」
遥香「でしょ!あと今更だけど私達も迷子。」
遠藤「嘘………。」
遥輝「本当……wまあでもなんとかなるなる!」


3人が絶望した時に救世主が現われた。本当になんとかなったのだ。


??「今日入学する子だよね?」
??「ちょっといきなり話しかけたらビックリするって。」
??「ほら、固まっちゃったよ?」


・・・


賀喜「山下さん!?」
遥輝「梅澤さん!?」
遠藤「久保さん!?」
梅澤「そうだよ!案内するからついてきて!」


そして3人はそのまま憧れの人たちに案内してもらった。互いに人見知りなせいか1年同士、2年同士でしか会話をしていなかったけど。


〜校門前にて〜

先生「山下、梅澤、久保!遅刻だ!」
梅澤「ギリセーフです。ほら。」


残り10秒。


先生「本当だ。すまん。そっちは新入生か!新入生はあっちだ!」
「はい!」


新入生トリオは先生に言われるがままに一年の下駄箱へ向かった。


ガラガラガラガラ


早川「あれ?かっきー!それにハルくん!二人も芸能科だったん!?」
遥香&遥輝「聖来!?」
??「お知り合い?」
早川「大阪にいた頃の知り合い!」
遥輝「小学校以来だね!元気だった?」
早川「もっちろん!」


二人は何故か抱き合って再会を喜んだ。


遥香「そうだ。賀喜遥香です!こっちは双子の弟の遥輝。よろしくね!」
遠藤「遠藤さくらです。よろしく!」
田村「田村真佑です!よろしく!」


こっちは笑顔で握手を交わしていた。



担任「はーい席について〜!」


突如響き渡る先生の声にみんなが反応した。


遥輝「あっ、ポンコツキャプテン!」
桜井「いやいやw元キャプテンだからw」
??「ポンコツは否定しないんですね…。」


どうやらここの担任らしい。


桜井「改めまして担任であり、先輩でもある桜井玲香です!よろしくね〜!」
みんな「よろしくお願いします!」


こうして新しいクラスがスタートした。入学式を終えるとレッスン室に行き、先輩方に挨拶をすることになった。


桜井「じゃあ名前順に挨拶をお願いします。と思ったけど最初は新マネージャーからw」
遥輝「はい!賀喜遥輝!好きな食べ物は中華とポテトとハンバーガー!乃木坂の推しメンは梅澤美波さんです!よろしくお願いします!」

・・・

あまりの勢いの良さに先輩後輩両方がフリーズしてしまった…。


阪口「梅ちゃんだいすこ人間来たねw」
梅澤「珠美うるさい。」
山下「後で話しかけてあげなよw」
岩本「絶対に喜ぶよw」
梅澤「そうかな…。チャラくてなんか苦手かも。」


こそこそ話してるつもりだろうが誰も喋ってないから丸聞こえだ。


桜井「こそこそ喋ってないで挨拶する!」

「よろしくお願いします!」

遥輝「ビックリした…。時間を止められるようになったのかと思ったw」
桜井「次からはさくらちゃんから順番に。」


順番に自己紹介をしてそれぞれ好きなメンバーと会話を始めた。



梅澤「賀喜姉弟のこと思い出した。握手会に毎回来てくれてたよね?遥香ちゃんは山のところにだけど。」
二人「はい!」
吉田「ねぇ、遥輝くん仮面ライダー好きってホント?」

遥輝は誰から聞いたんだ?とポカンとした。


吉田「聖来ちゃんから聞いたの!」
遥輝「そゆことね。大好きです!最推しは仮面ライダーマッハ!」
吉田「遥輝くんのその勢い剛くんに似てるよね!私はね・・・」


マイナーな話になって周りがついていけない。


山下「遥香ちゃんも大変だねw」
遥香「・・・」
山下「あれ?」
梅澤「山に話しかけてもらえて嬉しくてフリーズしちゃったんじゃない?wその気持ちわかるw初めて白石さんに話しかけてもらったときフリーズしちゃったもんw」


遥香は遥香でフリーズして止まってしまった。姉弟で真逆の状態になっている。


岩本「あーあ、あやてぃーに味方ができちゃった。ハチ子ビーム」
二人「ダブルライダーキック!」


周りは呆れながら3人を見ていた。


久保「なんというかおもしろい後輩を持ったよねw」
梅澤「あーあ、良い男が来ると思ったのになぁ〜。」
山下「えっ?遥輝くんめっちゃ良くない?w」
梅澤「さっきも言ったけど少しチャラくて苦手…。」
山下「意外とそういう人と付き合うことになるかもよ?w」


その日の2年は1年の話題で盛り上がるのだった。

■筆者メッセージ
リクエスト頂いたので乃木坂を作ることにしました。
1話と2話を公開しますので是非ご覧ください。
深見飛彩 ( 2022/08/10(水) 22:26 )