第7章
第151話
パンケーキを食べ終え、無事蒼と写真を撮った掛橋たち。

掛橋「先輩、ありがとうございます!大切にします!」
蒼「大袈裟だな。じゃあ俺接客あるから、戻るわ。」
賀喜「大変ですね・・・もっと話したかったなぁ・・・」
さくら「だね・・・」
蒼「ごめんね、昼までは担当なんだ。」
賀喜「昼からは空いてるんですか?」
蒼「今日はね。明日は調理もあるからほとんど空いてないけど。」
掛橋「じゃあ、先輩と回りたいです!ね、2人とも!」
賀喜「はい!・・・あ、ダメだ、私担当だ・・・。」
さくら「ていうか、3人とも担当だよ・・・」
掛橋「そんな・・・嫌です〜!先輩と回りたい〜!」

分かりやすく落ち込む3人。

蒼「担当ならしょうがないよ。ちなみに何時までなの?」
賀喜「2時までです。」
蒼「2時か・・・じゃあ、そのあと3人で回る?」
賀喜「良いんですか?先輩約束とかは・・・」
蒼「特には決めてなかったから大丈夫だよ。」
掛橋「本当ですか!やったね2人とも!」
さくら「うん!」
賀喜「うん!」
蒼「じゃあ、終わる頃に迎えにいくよ。それまでは頑張りな?」
掛橋「はい、頑張ります!」
白石「蒼くーん、案内お願ーい!」
蒼「あ、おっけー!じゃあ呼ばれたから、またあとでね。」
賀喜「はい!先輩も頑張ってください!」

その後3人と別れ接客に戻った蒼は、12時までの業務をこなし今日の担当を終えた。

蒼「みんなお疲れ様。」
白石「お疲れ様!昼前なのに結構大変だったね〜!」
秋元「本当にね!まっちゅんの宣伝のお陰かな?」

蒼たちの学園祭は2日間行われるのだが、一般の人が参加できるのは2日目のみとなっている為、今日は生徒や先生だけしか来ない。

にも関わらず、開始から僅か3時間で100人近くが訪れていた。

白石「かもね!今からもっと来るのかな?」
蒼「ちょうど昼時だからなぁ、そんな気がする。」

そんな話をしていると、ちょうど松村が帰ってきた。

松村「ただいま〜!まっちゅん帰ってきたで〜!」
白石「おかえり!聞いてまっちゅん!もう既に100人くらいお客さん来たんだよ!」
生田「まっちゅんの宣伝のお陰だね!」
松村「ふふっ、ありがとぉ〜!」
秋元「謙遜しないんだね・・・まぁまっつんらしいけど!よーしじゃあみんな、この調子で昼からも頑張ろ〜!」
「「おー!!!」」

その後次の担当である蓮と翔に引き継いだ蒼。

蒼「じゃ、あとよろしく。」
蓮「おう、任せとけ!てか凪は?」
翔「凪ならお腹空いたって言いながらさっき飛び出して行ったよ。」
蒼「相変わらず食べ物になると早いな・・・俺も着替えるとするか。」

着替える為隣の部屋に向かうとちょうど女子用の更衣室からメイド服姿の七瀬が出てくる。

七瀬「あ、蒼お疲れ様。忙しかった?」
蒼「午前中にしては結構ね。午後からの方が大変だと思うけど。」
七瀬「そっか〜、なな大丈夫かなぁ・・・。」
蒼「大丈夫、あの飛鳥でもやれたんだから。困ったら蓮たちに任せれば良いよ。」
七瀬「・・・うん、そやな。なな、頑張る。」
蒼「頑張って。じゃあ俺いろいろ回ってくるから、またね。」
七瀬「うん・・・あ、蒼!」
蒼「ん?」
七瀬「あ、あの、明日のこと・・・覚えてる?」
蒼「当たり前でしょ、昨日約束したばっかじゃん。楽しみにしてるから。」
七瀬「・・・うんっ!」

笑顔で去っていく七瀬。蒼もクラスTシャツに着替える。

蒼「さて、どうしようかな・・・ん?」

蒼が部屋を出ると教室の外で飛鳥が待っていた。

蒼「あれ、飛鳥、まわんないの?」
飛鳥「・・・。」
蒼「・・・もしかして待ってた?」
飛鳥「べ、別に待ってないから!蒼が回る人居なくて寂しいなら、一緒に回っても良いけど!」
蒼「いや、大丈夫。」
飛鳥「なっ・・・蒼のバカ!せっかく待ってたのに!」
蒼「やっぱ待ってたんじゃん。・・・じゃあ、一緒に回ろ。」
飛鳥「・・・良いの?」
蒼「明日は担当被ってないから行けなさそうだし、最後の学園祭だからな。飛鳥が行かなくて良いなら1人で行くけど。」
飛鳥「・・・行く。」
蒼「じゃあ行こ。」
飛鳥「・・・。」
蒼「ほら、さっさと行くぞ。俺お腹空いた。」
飛鳥「う、うん・・・」

蒼を追いかける飛鳥。その彼女の表情は喜びで満ち溢れていた。

Haru ( 2021/12/26(日) 14:25 )