第6章
第128話

広場でBBQを楽しむ蒼たち。

与田「蒼君、もっと焼いてください!」
蒼「はいはい。」

白石「ちょっと蓮君、乗せすぎだって!」
蓮「大丈夫だって!BBQはこれくらい一気にいったほうが美味いんだよ!」

次々と焼かれていく肉に群がる同期と後輩たち。蒼はただひたすら焼く作業に回っている。

蒼「ふぅーっ、あっつ・・・。」
深川「橘君大丈夫?かなり暑そうだけど・・・変わろうか?」
蒼「大丈夫ですよ、男なんで。それより先生も食べてください、ほら。」

蒼は皿に肉と野菜を乗せ深川先生に渡す。

深川「ありがとう。橘君も食べなきゃダメよ?」
蒼「頑張ります。」
早川「蒼せんぱーい!お肉もっとください!」
蒼「分かったから!あと少しで焼けるからちょっと待ってろ!」
早川「だってー、怒られちゃったよまゆたーん!」
田村「わ、わたし!?何も言ってないけど!?」

そんなやりとりをしていると蒼のもとにさくらと賀喜がやってくる。

さくら「蒼先輩。」
蒼「ん?ってさくら、と遥香。」
賀喜「蒼先輩、食べてますか?」
蒼「うーん、正直まだ全然食べれてないかな。けどまぁ、みんな食べ終わった後で余ったのゆっくり食べるからいいよ。」
さくら「そ、それはだめです、先輩も一緒に食べてください。」
蒼「そうは言ってもいっぱい焼かなきゃだから・・・。」
賀喜「じゃあ・・・はい、口開けてください。あーん。」
蒼「え、良いって、遥香が食べな?」
賀喜「ダメです、食べてください!ほら、あーん!」
蒼「あーん・・・ん、おいひい。」
賀喜「ふふっ、良かったです。」
さくら「せ、先輩、私からも、あーん。」
蒼「ん・・・ん、おいひい。2人ともありがと。じゃあはい、お礼に、あーん。」

お返しに2人に食べさせてあげる蒼。

賀喜「・・・ん、美味しいです!」
さくら「へへっ、先輩にあーんしてもらえるなんて・・・凄く嬉しいです。」
蒼「よかったよ。もう一個いる?」
さくら「はい!あーん・・・」
掛橋「あーーー!!」

その光景を近くにいた掛橋が目にする。3人のもとに走ってくる掛橋。

賀喜「さ、沙耶香どうしたのそんな大きい声出して。」
掛橋「今さくちゃん、蒼先輩にあーんってしてもらってた!ずるい!」
蒼「ずるいって言われても、して貰ったからお返しにしただけだよ。ね、2人とも。」
掛橋「かっきーもして貰ったの!?むぅ〜・・・じゃあ私もする!先輩口開けてください、ほら!」
蒼「んぐっ!?」

そう言って蒼の口に肉を無理やり入れる掛橋。

掛橋「どうです?美味しいですか?」
蒼「・・・・・・っ。沙耶香、急に詰め込むの危ないからやめて。美味しかったけど。」
掛橋「へへっ。じゃあ次は私にしてください!あーん・・・」
蒼「はぁ・・・はい、これで良いだろ。」

掛橋に肉を食べさせる蒼。
掛橋は美味しそうな顔で肉を噛み締めている。

掛橋「・・・っ。んー、やっぱり先輩に食べさせてもらうお肉が1番美味しいです!」
蒼「やっぱりって、これが初めてだけどな。はい、終わり。ほら、みんなのとこ戻って・・・って、え?」

何故か掛橋の後ろに1年生の列が出来ている。

蒼「え、何これ。みんなどうしたの?」
早川「沙耶香たちが食べさせて貰ってるのみて、せーらたちもしてもらいたいなって!」
蒼「それでこの列?」
早川「せやで!やからはい、あーん!」
掛橋「あ、せーらずるい!先輩私ももう一回してください!」
賀喜「さくちゃん、私たちも並ぼ!」
さくら「うん!」
蒼「マジかよ・・・」

こうして列に並んだ後輩に次々と肉を食べさせる蒼。

深川「なんだか、橘君も大変ね。」
新内「ほんとね。いや〜、若いっていいわ〜。」
蒼「ちょ、先生たちも見てないで助けてくださいよ。」
深川「・・・さ、私たちはあっちでお肉でも食べてこよーっと。」
新内「そうね、邪魔しちゃ悪いわ。ってことで、楽しんでね橘君。」

そう言って蓮たちの方で肉を食べ始める大人2人。
結局この後1年だけでは収まらず、蓮加たち2年にも食べさせることになった蒼。

それから1時間後。無事食べ終え、片付けを済ませた蒼たちは各々自由時間を過ごすことになった。

白石「まっつん、バドしよー!」
松村「ええで!蓮君たちもしよや!」
蓮「よっしゃ、負けねえぞ!」

筒井「あの、生田さん。今からレイちゃんたちとバレーするんですけど、生田さんも一緒にしませんか?」
生田「お、あやめちゃんから誘ってくれるなんて嬉しい〜!よーし、じゃあやろっか!真夏もやるよ!」
秋元「え〜、私運動音痴なのに・・・飛鳥もやろ!」
飛鳥「えー・・・まあ、いいけど。」

与田「先生、さっき来る途中に綺麗な川流れてたんだけど、あっちの方行ってきても良いですか!」
大園「あ、桃子も行きたーい!」
深川「良いけど、怪我しないように十分注意してね?先生どちらかついていこうか?」
与田「大丈夫です!私たちこう見えてしっかりしてるので!ね、桃ちゃん!」
大園「うん!よーし、じゃあ、しゅっぱーつ!」
蓮加「あ、蓮加も行く!梅たちも行こ!」

早川「与田先輩たち川の方行くって!せーらたちもいこ!」
田村「じゃあ私も行く!やんちゃんは?」
金川「行く!」
柴田「柚菜も〜!」
賀喜「さくちゃん、私たちも行こ!」
さくら「うん!」

こうしてそれぞれの自由時間が始まった。


Haru ( 2021/11/27(土) 16:01 )