第3章
第56話

七瀬が寝てから10分後、白石たちが保健室に駆け込んでくる。

白石「せ、先生!なぁちゃんの容態は!?」
蒼「しーっ、さっき寝たところだから、静かに。」
白石「ご、ごめん。あれ、蒼君1人?」
蒼「深川先生は設楽先生と親御さんに容態伝えにいってるよ。」
白石「そっか。だいぶ落ち着いた?」
蒼「薬飲んだらぐっすり。たぶん朝から無理してたんだろうって先生が。」
飛鳥「ごめんなぁちゃん、私たち気づけなくて・・・。」
松村「まちゅも、全然気づけへんかった・・・ごめん。」
蒼「七瀬はたぶんみんなに心配かけたくなくていつも通りを装ってたんだと思う。だから、あんま自分を責めないであげて。じゃないと、七瀬が悲しむでしょ?」
生田「う、うん、そうだね。今の私たちにできることは、なぁちゃんのためにバスケで優勝することだよ。」
秋元「うん、みんな、頑張ろう!」
白石「じゃあ蒼君、なぁちゃんのこと、よろしくね。また昼休みに様子見に来るから!」
蒼「あぁ、試合頑張って。」
白石「任せて!」

白石たちは部屋を出る。

その後30分くらいして深川先生が戻ってきた。

深川「ありがとう橘君。親御さんには連絡したけど、仕事が忙しくて手が離せないみたいだから、暫くこのまま様子見るってことになったわ。」
蒼「そうですか。まぁ起きたら元気になってるはずです。」
深川「そうね。・・・そういえば橘君、西野さんが東京に来た理由知ってるの?」
蒼「はい、知ってます。先生も知ってるんですか?」
深川「うん、って言っても詳しいことは何も。」
蒼「そうですか。てことは設楽先生も?」
深川「まぁ、詳しくは知らないでしょうね。他の先生ももちろん。」
蒼「あの、もし聞かれても白石たちには言わないようにお願いします。」
深川「分かったわ。でも、良いの?いつも一緒にいるのに。」
蒼「だからこそです。まいやんたちを悲しませたくないからって、そう七瀬が言ったんです。」
深川「そう・・・。橘君はどこでこの事を?」
蒼「僕はまぁ・・・色々あって直接聞いて・・・。」
深川「ふ〜ん、なるほどね。直接聞いたのね。もしかして病院とか?」
蒼「はい。その時、帰り道に約束したんです。この一年絶対いい思い出にするからって。」
深川「そう・・・優しいのね、橘君は。」
蒼「まだほとんど何もできてないですけどね。でもちゃんと、約束は果たします。」
深川「・・・かっこいいわ、橘君。」
蒼「あ、絶対七瀬には言わないでくださいね?恥ずかしいので。」
深川「うーん、そうしたいのだけれど、もう手遅れみたいよ?」
蒼「え?」

深川先生がベッドを指さす。
振り向くと七瀬は既に起きていた。

蒼「七瀬、いつから聞いて・・・。」
七瀬「えっと、帰り道どうこうって言ってたあたりから・・・。」
蒼「・・・深川先生、知ってましたね?七瀬が起きてる事。」
深川「さぁね?さてと、私ちょっと外すから、橘君もうしばらくお願いするわね。あ、西野さん動けないからって襲っちゃダメだよ?」
蒼「そんなことしませんって。」
深川「あらほんと?じゃあよろしくね。」

そう言い残して深川先生は再び保健室を去って行った。

蒼「起きてるなら言ってくれれば良いのに。」
七瀬「話してる時にわざわざ出ていけやん。」
蒼「それもそうか。体調は?どう?」
七瀬「まだ少し頭が痛いけど、寒気はなくなったかな。」
蒼「そっか、良かった。体調朝から悪かったの?」
七瀬「朝はそんなにやってん。ちょっと頭痛いかなくらい。で、試合やってる時からだんだんしんどくなってきて、気づいたら蒼に運ばれてた。」
蒼「白石たちが心配してたよ。あと、気づけなくてごめんって。」
七瀬「ううん、ななですら途中まで気づけへんかったんやから。」
蒼「確かに。まぁ今日はひとまず安静かな。ご飯食べれそう?」
七瀬「うーん、あんまり食欲ない。お水が欲しい。」
蒼「わかった、自販機で買ってくるよ。」
七瀬「ありがとう。」

蒼は水を買いに行くため自販機へと向かった。


■筆者メッセージ

最近ショートヘアーの掛橋沙耶香さんと山下美月さんにハマりちらかしている筆者です。

可愛いですよね、ほんと。

乃木坂はほんとレベル高いな〜ってひさびさと感じますね。

5期生も楽しみですね。
皆さんは誰が好きですか?
コメントお待ちしております。

それでは今日はこの辺で。ばいちゃ!
Haru ( 2021/10/09(土) 21:52 )