いよいよ体育祭が始まった。

白石「蓮くーん、走れーー！！」
松村「いけーー！！！」

第一種目である100M走に出た蓮。無事1着でゴールした。

白石「蓮君おめでとう！やるじゃん！」
蓮「これで体育祭100M走3連覇〜！」
七瀬「え、ほんま？」
蒼「うん、ほんま。意外と凄いんだよ蓮って。」
蓮「意外とは余計な気がするけど、まあいいや！なんせ勝って気分いいからな！」
白石「またすぐ調子乗る！一番大事なのは大縄とリレーなんだからね！それまで体力残しといてよ！」
蓮「分かってるって！んじゃ、俺しばらくないから、みんなの見てるわ！」

着々と種目が進んでいく。
白石、松村、飛鳥が出場した騎馬戦では順調に勝ち進んだものの、惜しくも決勝で敗れ2位に終わった。

翔「お疲れさん。惜しかったね。」
松村「悔しい！あとちょっとやってん！」
蒼「飛鳥も意外とノリノリだったじゃん。」
飛鳥「そりゃあ、やるからには楽しみたいし。」
白石「あ、次いくちゃん出るやつだ！」
蒼「あー、なんだっけ、借り物競争？」
松村「ちゃうちゃう、借り人競争や！物の代わりにお題に沿った人連れてくねん！」

松村の言ったとおり、借り人競争では『眼鏡をかけた人』『26cmの靴を履いている人』など、借り物競争同様さまざまなお題が出され、そのお題に当てはまる人物を審査員のところまで連れて行き、判定してもらうというものだ。

どのクラスも着々とお題をクリアし、ほぼ同時に最後の1人になった。
すると、その中の数人がお題を見て少し考えたあと、一目散に蒼たちのいるテントの方へと走って行く。

蓮「・・・なんか凄い勢いで走ってきてね？」
松村「見たことない子もおるなあ。誰狙いなんやろ。」
白石「全員蒼君だったりして？」
蒼「まさか〜。」

生田「蒼君！」
蓮加「お兄ちゃん！」
筒井「橘先輩！」
蒼「え・・・。」

3人は顔を見合わせる。
生田「あれ？みんな蒼君狙い？仕方ない、みんなで蒼君を連れて行こう！」
蒼「え、ちょっと待っ・・・。」

蒼は訳のわからないまま審査員まで連れていかれる。

日村「あーっとここで3人が同じ人を連れてくるという珍事件発生〜！まあいいでしょう！それではみなさん、内容をせーので発表してくださ〜い！
せーのっ！」

3人は一斉に声を大にして叫ぶ。
生田「クラスで一番のイケメン！」
蓮加「一番好きな人〜！」
筒井「た、頼りになる先輩〜！」

おお〜っ！とどよめきが起こる。

日村「橘君、モテモテですね〜、羨ましい限りです。ねぇ、設楽先生！」
設楽「お、俺は別に羨ましくなんかないけどね？」
日村「またまた〜。ということで、この3名が同率1位！おめでとうございまーす！以上、借り人競争でした〜！」




一方その頃テントでは。
白石「本当にみんな蒼君目当てだったね！」
蓮「1人くらい俺目当ての子いてもよかったのに！くそ〜！」
飛鳥「・・・蒼の女誑し。」
白石「・・・。」
蓮「・・・。(齋藤さんめっちゃ怒ってるじゃん・・・。)」
飛鳥「なに。」
白石&蓮「いや、何でもない！」


蒼が早く帰ってくることを切に願う白石と蓮なのであった。