第1章 
第8話
蓮「じゃあ、俺たちこっちだから。」

白石「なぁちゃんは?家どっち?」

七瀬「家はあっちやけど、今日このあと寄らなあかんとこあるから、こっち・・・。」

白石「そっか、じゃあまた明日だね!ほら、まっちゅん、帰るよ〜!」

松村「あ、待ってまいやん〜!蒼くん、飛鳥、翔くん、なぁちゃんまた明日な〜!」

手を振り3人を見送る蒼たち。

翔「じゃあ、俺もこっちだから。また明日。」

蒼「俺たちも帰ろうか。またね七瀬さん。」

七瀬「うん、3人ともまた明日!」

翔と七瀬はそれぞれ別の方角へ帰っていく。

飛鳥「はぁ・・・。」

蒼「なに、どうしたの。」

飛鳥「いやさあ、帰ったらテスト勉強って思うと、やる気出ないなって。」

蒼「今回範囲広いんだから、ちゃんとしなよ。」

飛鳥「だって勉強嫌いなんだもん〜。あ、そうだ蒼。」

蒼「嫌だ。」

飛鳥「まだ何も言ってないじゃん。」

蒼「どうせ勉強教えて〜とかだろ。やだよ飛鳥俺ん家来ても本読んで帰るだけじゃん。」

飛鳥「今日はちゃんとするから!」

蒼「ほんとかよ・・・。まあ来るなら来ても良いけどさ。どうせならそのまま夕飯も食べていけば?」

飛鳥「夕飯って蒼の手料理?」

蒼「そうだけど、嫌なら」

飛鳥「行く、絶対行く。」

蒼「そうか。なら勉強頑張ることだな。」


そんなこんなで家に着く。
私服に着替え、飲み物を持って部屋に入る。


蒼「・・・何してんの?」

飛鳥「何って、見ればわかるでしょ。」

飛鳥は蒼のベッドに寝転がり、今朝話していた本の続きを読んでいた。
蒼は飛鳥に近づき、両頬をつねる。

飛鳥「いひゃい。なにふんの。」

蒼「今日は勉強するって言ったのはどこのどいつだ、んん?」

飛鳥「わはっははら。ほんほにいひゃいえふ。」

手を離すと、頬をさすりながら泣き真似をする飛鳥。
が、蒼は無視して教科書と参考書を広げ、勉強を始める。

飛鳥「わ、わかったから!私もするから!」

慌てて飛鳥も教科書を広げ、勉強を開始した。分からないところを教えながら進めていく。

気がつけば2時間が経過していた。
その時、部屋の扉が開く音がする。

蒼「あ、蓮加。おかえり。」

蓮加「ただいまお兄ちゃん。飛鳥さんも来てたんだ。」

飛鳥「なんだ、悪いのか。」

蓮加「そんなこと言ってないじゃないですか〜!あ、そうだお兄ちゃん。」

蒼「ん?」

蓮加「牛乳切らしてたの忘れてて、買いに行きたいんだけど、蓮加明日のテスト勉強やばくて。だから代わりに行って欲しいな。」

蒼「仕方ないな。他にいるものは?」

蓮加「んー、特にないかな。」

飛鳥「ケーキ!」

蒼「却下。んじゃ、行ってくるから。飛鳥が勉強サボらないようにみてて。」

飛鳥「蒼のケチ、バーカ!」

蓮加「はーい、いってらっしゃーい!」


拗ねる飛鳥をよそに、蒼はおつかいに行くのであった。

Haru ( 2021/09/11(土) 10:51 )