第36話
その後、僕も風呂に入った。
風呂上がりの女の子というのはどうしてこうも色っぽいのだろう。
風呂上がりのせいか顔が火照っている白石はいつもとはまた違う雰囲気を醸し出していた。
「白石は優菜の部屋で寝るってことでいいよね?」
「え?う、うん!」
なぜか少し間があった。
「私、部屋に人がいると寝られないからさ。お兄ちゃんの部屋で寝てもらったら?」
「え、そうなの?小さい時そんなことなくなかった?」
僕自身初耳のことだったので聞き直す。
「え、う、うん!1週間くらい前から…かな?」
「じゃあ、リビングにする?流石に僕の部屋はまずいでしょ。」
「え、い、いや!白石さん1人じゃ寝られないんですよね!?ね?」
「う、うん!そ、そうなの!」
「そう!だからお兄ちゃんの部屋で寝てもらってもいいでしょ?」
なぜか、いつもと少し違う感じがするがまあいいだろう。
少し2人の気迫に押されながらも答える。
「そ、そう?でも白石はそれでいいの?」
「いい!全然いいよ!あっ…」
いきなり声が大きくなった声に驚いき一瞬言葉が出なくなる。
「じゃ、じゃあそうしよっか…。布団移動させてくるね。」
立ち上がりリビングを出ようとした時ちらっと2人を見るとニヤニヤしている優菜と少し赤面している白石が見えた。
違和感を感じつつも
「まぁいいかっ」
そう呟き布団を優菜の部屋から僕の部屋に移す僕であった。
布団を移動し終え2人のいるリビングへ戻る。
「わたし、今日は疲れたからもう寝るねーおやすみ。」
「あ、そう?おやすみ。」
そういうと白石に何か耳打ちしリビングを出て行く優菜。
なぜか白石はまたも顔を赤くしている。
「僕たちももう寝る?」
「ど、どっちでもいいよ?」
「じゃあ、色々あって疲れたしもう布団にはいろっか。」
「そ、そうだねっ!」
少し上ずった声で答える。
「白石、なんか少し変だよ?どうしたの?」
流石に変に思い尋ねる。
「い、いや!普通だよ?部屋行こっか。」
「う、うん。」
そう言って部屋へ向かう2人であった。