坂道の向こう側 - 新しい世界
第18話
扉を出てから10分ほどがたった。
2人で歩くより少し遅いくらいの速度で暗闇の中を歩いていく。
不気味なBGMと僕たちの足音が暗闇の中に響く。

2人の手は握られたままだ。時間が経つごとに白石の僕の手を握る力が強くなっていく。

「まだ、お化け出てこないね。」

「そうだね。最後まで出てこなくていい…」

「いやぁ、さすがにそれはないんじゃないかな」

場を和まそうと少し笑って返す。

しばらく進むと目の前に螺旋階段が見えた。
登っていく僕たち。

階段を登り終えまた長い廊下が見えた。

『また廊下か。』

そう思い歩き始めたその瞬間。

「うがぁぁぁぁぁ!!ぁぁぁぁぁ!」

ついに来た。ゾンビが大声をあげて僕たちの方に迫ってきた。

お化け屋敷は大丈夫な僕だったがあまりに突然の出来事だったためさすがに体がびくっと反応してしまった。

「きゃぁぁぁぁぁ!いやぁぁ!むりぃぃぃぃ!」

案の定驚き、繋いでいた手を離し僕の後ろに隠れ縮こまる白石。

「うがぁぁぁぁ!」

まださらに襲ってくるゾンビ

「白石いくよ!」

ここで止まっていても仕方ないと思い、一度離れた手を再び繋ぎ、引いてゾンビを避け先に進む。


少し進むともうゾンビは追ってこなかった。

「えっと、大丈夫?」

振り向き白石に話しかける。

「こわいぃ。ほんとにむりぃ。」

下を向いたまま顔を上げない白石。

「大丈夫だよ?ね?1人じゃないからね?」

「うん…」

少し落ち着きを取り戻した白石。
再び手を繋ぎ先を進み始める。

■筆者メッセージ
みなさんこんばんは!ちぇくのです。
今週は寒いですねぇ…
というか、今週は寒いしか言ってない気がする。
もう冬ですね。
今回の投稿文、短めでごめんなさい!
次の分もストックであるのですがそちらはまぁこの小説のなかで初めてのそこそこドキドキできそうなシーンかなと。
今晩中に更新してもいいかなと迷っているところですので前回同様メッセージ等で希望の声があればあげたいと思います!(これで何もないと悲しいやつ)
ではまた!
ちぇくの ( 2018/11/14(水) 20:36 )