本性
好花「もう、あんたの自己満足のための行動には付き合ってられへんわ。あんたの事は好きやで?
だけど…もしも、のあとには何も無いねん。
ただの妄想や。もう私には、話しかけないで。」
振られるかもしれないとは、思っていたが、好花の冷たい声、全ての愛情をなくしたかのような口調、私の知る好花の面影は先程の好花の声にはなかった。
自分の耳には、どこか遠くから声が聞こえてくるような、感覚でしか無かった。
好花の言葉を受け入れたくない、好花と別れたくない、という感情が脳みその仲をのたうち回るように暴れている。
しばらくして鈴花が、正気に戻り部屋を見渡すと荷物が飛び散っている床、穴が不規則な形で空いている壁、水たまりになっている自分の涙。
こんな状況に自分がなるとは思うわけもなかった。
じぶんは、こんなことをするんだと新しく気付くが、本当の私はこうなのかもしれない。
ただ隠していただけなのかも。
これから私はどうすればいいんだろう。
生きてる意味なんてあるの?
あるのなら、誰か教えて?
ないのなら、今すぐ私をこの世界から消して?
そうすればお互いに幸せなのに。