現実逃避
もしもの世界があって、その世界に行けるなら私はどうするだろう。
あなたなら、どうしますか?
返答も返ってこない、この質問を私は何度投げかけただろう。
??「すず、なんで何回も呼んでるのに反応してくれへんの?」
??「あ、ごめん。
いつもの悪い癖だよ…考え事をしてると何も聞こえなくなるなっちゃってさ…」
私は富田鈴花。いまはアイドルグループに所属してて、松田好花って言う可愛い彼女も出来て満足してたつもりだけど…って感じに生きてます。
好花「考え事?あ、あれやろ?
たまに口に出して言ってるやん。もしもの世界があってその世界に行けるならどうしようってやつやろ?」
鈴花「そうそう、好花はもしもこんな世界があればなって思う時ある?」
私と好花は2人で天井の柵にもたれ掛かると空を見上げていた。
夕暮れ時の空は真っ赤で血を流しているみたいに綺麗で目を奪われていく。
好花「うちは、すずとの関係を認められる世界がええかな…この世界じゃ女の子同士の恋愛は認められへんもん。
なぁ…すず、違う世界には行けへんかもしれないけどうちらでさ、この狭い世界から抜け出してみようよ。」
鈴花は何も言わずに空を見上げ続けていた。
そして心の中ではいつもの言葉を空に投げかける。1部の変化を残して。
もしもの世界があって、その世界に行けるなら私は、どうするだろう。
あなたなら、どうしますか?
好花、あなたについて行けば何かわかるかな…?期待してもいいのかな?