高校2年生10月
第68話
迎えた修学旅行最終日。天気にも恵まれ、修学旅行中に雨に当たることはなかった。最終日のスケジュールは首里城見学をして、北海道へ帰る予定だ。身支度をして首里城へと向かうためにバスに乗り込んだ。


七瀬「今日で修学旅行も終わりやんな…。なんだか寂しい。」
巧輝「確かにあっという間だったな。修学旅行もいいけど今度は2人で旅行しようか」
七瀬「せやね!そうしよ!」
奈々未「俊、私たちもいつか旅行しようね」
俊「奮発して海外とか行くのもいいなぁ…」
賢吾「お前らは良いよなぁ…」
そんな話をしていたらあっという間に首里城へ到着した。


ガイドの説明を聞きながら、朱色がきれいな正殿を眺めていた。俊の豆知識によると、首里城跡が残っていたのは戦前までで、その後は琉球大学建設のために破壊されたらしいが、琉球大学が移転したのちに復元が施されたようだ。そのため、世界遺産に登録されているのは復元した正殿や城壁ではなく、あくまでも首里城跡なのだそうだ。
巧輝「俊の豆知識はほんとにすごいな」
奈々未「それでこそ私の彼氏よ!」
なんて会話が始まって、いつものように賢吾が「リア充めー」なんて言ってたのは割愛。


首里城も見終わって、那覇空港へと向かった。沖縄に入ってからお世話になったバスガイドさんにも感謝しながら、バスの窓から後方へ流れていく景色を眺めつつ修学旅行を一人振り返っていた。みんなと過ごせていたこの5日間は一生の宝物になるんだろうな。そんなことを考えていた。


七瀬「なぁ巧輝?」
巧輝「どうした?七瀬」
七瀬「明日、学校休みやんか?せやからデートしたいなぁって思ったんやけどダメかな?」
上目遣いでこんなこと言われたら誰だって断れないだろう。
巧輝「もちろんいいよ!何したい?」
そう聞いたら七瀬は顔を赤らめながら言った。
七瀬「ここでは恥ずかしいし、あとで連絡するな?」
巧輝「おう、分かった」
明日の予定はこれで埋まった。


那覇空港に着いてからすぐに飛行機に乗り込み、北海道へと戻った。本当にあっという間の修学旅行だった。この仲間たちと、隣で笑っていてくれる七瀬のありがたさを改めて気づかされた。

■筆者メッセージ
どうもHikaです。こちらの作品はおよそ半年ぶりくらいの更新ですね。久しぶりすぎて覚えていない方、初見の方色々といると思いますがまたよろしくお願いします。

長らく更新をしない間に色々な作品が生まれていますね。どれも読ませていただいております。「きらきら」シリーズはとどまることを知らないようですね(笑)

亀更新ながらまた頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします!
Hika ( 2018/08/25(土) 07:22 )