高校2年生10月
第60話
この時期、2年生は少し浮き足立っていた。なぜなら、あと2週間ほどすれば高校生活最大のイベント、修学旅行が待ち受けているからだ。4泊5日で京都方面、沖縄を巡る行程となっている。昨日のホームルームでホテルの部屋割りが決まり、今日は京都での自主研修の班決めだ。
設楽「自主研修の班だが、うちのクラスは40人だから5人1組で8班作ってくれ。男女構成は自由にするから、みんな考えて班を組んでくれ。」
設楽先生がそう言うと、教室は誰を誘うか、誰と一緒になるかを決める話し声でいっぱいになった。乃木高校のサッカー部は他校にもファンがいるほどのイケメン揃いで、巧輝立ちも例外ではなかった。あちこちで賢吾や俊、他のサッカー部員にも声がかかる。巧輝に声をかけたい女子もいるようだが、七瀬に遠慮しているのか、声は掛けてこずに遠巻きに眺められるだけだった。

七瀬「巧輝、巧輝はななと組んでくれるんやろ?」
巧輝「もちろん!奈々未はどうするんだ?」
奈々未「俊と一緒になりたいんだけど、他の人かいるとちょっとね…」
七瀬「ななみん、それならななたちと班一緒になったらええやん」
奈々未「それよそれ!じゃあ、あと1人は…?」
そう言いながら奈々未はある方向に視線を向ける。
巧輝「それは自ずと賢吾になるんじゃないか…?」
奈々未「そうよね。じゃあ、2人に言ってくるわね」
七瀬「ありがとうななみんお願いな」
巧輝「とりあえず、七瀬と一緒の班になれて良かったな」
七瀬「せやね、これで巧輝と京都の街をまわったりできるで」

ほどなくして、奈々未が俊と賢吾を連れて戻ってくる。
奈々未「全く、人気の2人を連れてくるのは大変ね」
賢吾「まぁ、1番人気のおれだからな!」
その場がしらける。
巧輝「ま、まぁいいや。班は決定したところで班長は…」
巧輝が言いかけると、4人とも巧輝から目をそらした。
巧輝「分かったよ、やるよ」
賢吾「さすが巧輝だな!」
巧輝「じゃあ、設楽先生に報告してくるからな」
俊「うん、ありがとう巧輝」
こうして、めでたく自主研修の班は決まったのだった。

■筆者メッセージ
どうもHikaです。この間更新してから1週間続けて毎日更新できるようにという謎の目標を立てました。できるかどうか微妙なラインですが。

今回は少し短めですが修学旅行前の定番、班決めですね。そして、次回は久しぶりに巧輝と七瀬のデートのお話に。それが終わるといよいよ修学旅行に出発します。ぜひお楽しみにしていて下さい。

さて、新作ですが、短編の方が先にできあがりそう(あくまで順調に行けば)なので、短編から公開というふうになりそうです。メンバー、誰が登場するんでしょうね(わくわく)。

では最後にいつものアレを。この小説に何か意見や感想などがあれば送って貰えればと思います。モチベーションに繋がります。リクエストも絶賛受付中です!3期生とかも出していければと思います。

明日も更新できるように頑張ります!今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
Hika ( 2017/09/30(土) 15:22 )