高校2年生8月
第44話
巧輝が七瀬の部屋に着くと部屋のドアをノックする。ドアは七瀬が開けてくれた。
七瀬「巧輝、大丈夫?」
巧輝「もう、切り替えるしかないからな」
七瀬「そっか。大変だったよね。お疲れ様。それで、どうしたの?入る?先輩いっぱい居るけど。」
巧輝「人いっぱいいる方が良いから入らせてもらうわ」
七瀬「うん」
巧輝が部屋に入るとそこには、W麻衣、美彩、真夏、それに奈々未がいた。

白麻「あら、巧輝来たの?」
巧輝「七瀬に会いに来たらみんないるからさ」
美彩「ラブラブのアツアツだねー」
深麻「みさみさ、ほとんど死語」
巧輝「まなったんは侑汰先輩のとこいかないの?」
真夏「明日デートするからそれまで会わない。だってさ、前日に会うよりもイイじゃない?」
奈々未「まぁ、人それぞれだと思いますけどね?」
美彩「奈々未は明日俊くんとデートでしょ?」
奈々未「言わないでー」
白麻「うちの弟はまいまい狙ってるってさ」
巧輝「あぁ、賢吾そうやって言ってたわ」
深麻「まぁ、ないかな?明日は3人で遊ぶし」
白麻「ホントは巧輝と……」
真夏「ダメだよ、まいやん」
白麻「彼氏持ちに言われるとムカつくー」
深麻「じゃあ、明日デートなのは、巧輝七瀬ペア、俊くん奈々未ペア、侑汰まなったんペア?」
巧輝「後輩も1組行くってさ」
奈々未「ばったり会ったらその時はその時でね」
真夏「そうね。そこからWデートしても良いかも」
白麻「いいもん、3人でめっちゃ遊んでくるから」
捨て台詞のように言うと、みんなが笑った。

巧輝「明日、どこ行きたい?」
七瀬「うーん……東京初めてやしな」
巧輝「俺もだけどな」
七瀬「ベタに夢の国とか行く?」
巧輝「良いんじゃない?」
七瀬「あ、でも原宿とか渋谷とか行ってみたいからショッピングで」
巧輝「りょーかい!んじゃ、明日の朝9時半に下のロビーで」
七瀬「分かった。明日楽しみにしてるね」
巧輝「おう! じゃあ、明日な」
七瀬「うん、バイバイ」
そう言って巧輝は七瀬たちがいる部屋を出ていった。

白麻「巧輝くんみたいにぱっと行き先とか決められるの良いよね」
美彩「私たちの理想が高すぎなのかもね」
深麻「巧輝レベルなんていくらでもいるじゃない」
奈々未「じゃあ、賢吾は?」
深麻「ごめん、無いわ」
七瀬「本人が知らない間に振られてる……」
それからは6人で少しおしゃべりをしてお開きとなった。


翌朝9時半になるところ、ホテルのロビーで巧輝は七瀬を待っていた。
七瀬「ごめんね、巧輝遅れちゃって」
巧輝「ううん、今来たとこだから。ワンピース可愛いね」
七瀬「お世辞?」
巧輝「七瀬にお世辞言ってもしょうがないだろ?可愛いんだから」
七瀬「そう?ならそういうことにしとこっか照れるけど」
巧輝「じゃあ、行こっか。」
2人は最寄りの乃木坂駅に向かう。
巧輝「昨日調べたんだけど、この乃木坂駅?から近いのは原宿らしいからまずは原宿から行こうか」
七瀬「うん!楽しみ」

2人で東京メトロに揺られること約10分。すぐに原宿に着く。
七瀬「初めて来たよ、原宿」
巧輝「東京自体初めてだろ?」
七瀬「もう、良いの!巧輝は分かってないんだから」
巧輝「分からなくてすまんな。ファッションとかには疎いから」
七瀬「疎くても服のセンスは良いよね」
巧輝「そう?ありがとう とりあえずまずは表参道の方とか行ってみる?青山の方とか」
七瀬「あ!あそこにいい感じのお店があるから行ってみよ!」
巧輝「そうだな、行ってみるか」

そんなこんなで、2人の初東京デートはスタートした。

■筆者メッセージ
御三家のユニット曲「急斜面」良いですよね。七瀬のソロ曲「釣り堀」も。
昨日からずっと聞いています笑

さて、東京デートがスタートしました。北海道住みで、東京行ったことありません!何か変なとこあるかもしれませんが、そこはご愛嬌と言うことでご容赦ください。
感想、お願いします。
Hika ( 2016/03/10(木) 22:01 )