03 (side story〜1〜)
同じ頃、
和也と明音は・・・
「なんで俺が荷物持たなきゃいけないんだよ!」
「男なんだからそれくらい当然です!」
空港のロビーにいた
飛行機が出るまでまだ少し時間があり、二人で話している
「・・・前にも言ったけど、他の人と付き合って良いんだからね」
「・・・あぁ、お前より先に作ってやるよ」
「絶対和也より先に作るからねーだ!!」
「お前みたいな鳥バカには無理です!」
最後の最後まで俺たちは喧嘩をしていた
喧嘩するほど仲が良い、
よく耳にするけどあれは合ってると思う
気づけば喧嘩してて、
仲直りして、
また喧嘩して、
でもその分、
言いたいことを言い合って、
お互いのことをよくしれて、
ほんとに楽しかった
「何泣いてんだよ」
「和也も泣いてるくせに…」
俺たちの目からは涙が止まらなかった
「また…逢えるよね?」
「…あぁ、絶対に逢える」
俺たちは抱き合った
『×時**分発、〇〇行きに御搭乗いただくお客様は・・・』
もうすぐ明音の乗る飛行機は飛びたつようだ
「やだよ…行きたくないよ…」
「大丈夫だ、心配になったらいつでも連絡して良いから」
「ほんとに?」
「嘘なら言わねーよ」
「・・・わかった、じゃあまた明日ね」
「あぁ、また明日」
明音は俺から荷物を受け取ると、
俺に手を振ってから奥へ消えていった