第七章
03 (side story〜1〜)
同じ頃、

和也と明音は・・・

「なんで俺が荷物持たなきゃいけないんだよ!」

「男なんだからそれくらい当然です!」

空港のロビーにいた
飛行機が出るまでまだ少し時間があり、二人で話している

「・・・前にも言ったけど、他の人と付き合って良いんだからね」

「・・・あぁ、お前より先に作ってやるよ」

「絶対和也より先に作るからねーだ!!」

「お前みたいな鳥バカには無理です!」

最後の最後まで俺たちは喧嘩をしていた


喧嘩するほど仲が良い、
よく耳にするけどあれは合ってると思う

気づけば喧嘩してて、
仲直りして、
また喧嘩して、

でもその分、
言いたいことを言い合って、
お互いのことをよくしれて、


ほんとに楽しかった


「何泣いてんだよ」

「和也も泣いてるくせに…」


俺たちの目からは涙が止まらなかった


「また…逢えるよね?」

「…あぁ、絶対に逢える」

俺たちは抱き合った


『×時**分発、〇〇行きに御搭乗いただくお客様は・・・』

もうすぐ明音の乗る飛行機は飛びたつようだ

「やだよ…行きたくないよ…」

「大丈夫だ、心配になったらいつでも連絡して良いから」

「ほんとに?」

「嘘なら言わねーよ」

「・・・わかった、じゃあまた明日ね」

「あぁ、また明日」

明音は俺から荷物を受け取ると、
俺に手を振ってから奥へ消えていった

サラマンダー ( 2014/01/13(月) 18:50 )