01
いつもと同じ朝
いつもと同じ家
いつもと同じ俺
ただいつもと違うことがひとつ…
「ゆりあ起きるのはえーよ、おかげで焦げちまったじゃねーか卵焼きが」
いつも寝坊しているゆりあが早起きしているとだ
俺は木崎蓮斗、近くの高校の2年生
そして妹のゆりあ、中学3年生
俺たちの両親は仕事でいろんな場所を飛び回っているため、今は二人で生活している
「起きたならさっさと食べて学校行けよ」
支度をしながらゆりあにそう言うと、
「え〜、チューしてくれたら聞こっかな」
またこれだ、
「何でそうなる?」
「ゆりあはチューしてくれたら言うことを聞くいい子なの!」
机をバンッ!と叩いて誇らしげにゆりあはそう言った
「ゆりあ、それはいい子とは言わねーよ」
何時、何故そうなったかはわからない
ただいつからか…
ゆりあがブラコン(?)になってしまったのだ
「え〜、けち」
不貞腐れながらそう言うと、ゆりあはおとなしく朝ごはんを食べ始めた
「んじゃ、行ってくるわ」
「いってらっしゃーい」
俺は先に家を出た