曲がり角を曲がれば。







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第2章
04 サプライズ。
「んー!おいひぃ」


テーブルに運ばれている料理。
小百合は皿を空にしていく。
にしても、今日は食べすぎ。


「あ、それ俺の分」


取っておいた料理が消えた。
小百合は嬉しそうに食べていく。
なんだか嬉しかった。


「じゃあ、そろそろデザートかな」


店の照明が消える。
厨房の奥からケーキを持った従業員が俺達の席に近づいていく。蝋燭がバチバチと火をつけて自らの明るさを主張する。


「小百合、今日から付き合って2ヶ月。沢山の幸せをありがとう。これからもずっと一緒にいて欲しい」


小百合は終始驚いた表情のまま。
手で口を抑えている。


「なに、なに。これってドッキリなの?ねぇ、幸平。どういうこと」


「普通にサプライズ」


周りの席から拍手。
小百合をスポットライトが照らす。
そのまま俺は立ち上がる。


「これはいつもの感謝の気持ち」


ダイヤ型の銀のネックレス。
給料の諭吉2人をキープ。
杏奈に選ぶの手伝ってもらった。


「わぁ・・・綺麗」


「気に入ってくれた?」


嬉しそうに頷く小百合。
さっそく首につけている。


「こんなんでうちの店使うなや」


「ここもオーナーの店だし」


ここの従業員、若宮翔。
実はというとオーナーの息子。
オーナーと仲が良い俺は、自然に翔とも仲良くなって互いの店を行ったりきたりしてる。


「今度、お前の店に行ったら料理の代金はお前につけとくからね」


はいはい、勝手にしとけ。
こっそり貯めたへそくりあるし。
しばらくは困らないはず。


「ずっと、一緒だよ」


小百合の満面の笑顔。
そう、これでいいんだ。


お嬢様を忘れるために。
俺は勝手に幸せになればいいんだ。


小百合がいる。
俺には小百合がいるから。

■筆者メッセージ
九州頑張れさん
お気遣いありがとうございます。
まだ厳しい状況がしばらくは続きそうですが、乗り越えて強くなりたいと思います。
拍手ありがとうございました。

コウさん
拍手ありがとうございます。
まだすぐには元の生活には戻れません。
体調も特に崩すことなく健康で過ごせております。
怪我や病気をしないよう細心の注意を払いたいと思います。

感想お待ちしております。
ガブリュー ( 2016/04/27(水) 00:03 )